28.最適解
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部屋の中央にあるテーブル近くにどっかりと座り込んだ木村。
宮田はそれがただの置物であるかのように無視をしてベッドに寝転がった。
その態度が気に食わず、木村は上から覆いかぶさった。
「何してるんです?」
「シカトする気かよ」
「・・・話すことなんてないですって」
「お前、さっさと言わないとケツ犯すぞ?ボクシングでは負けるかもしれねぇが、オレは関節技は結構得意なんだからな」
「関節決めながら掘れるもんならやってみろよ」
「て、てめぇ・・・」
木村はそこで緊張と心配の糸が少し緩んだのか、急に背中を丸めて、精気無くした顔で項垂れ、ベッドサイドに腰掛けて黙り込んだ。
宮田は相変わらずベッドに横たわったままだったが、長い沈黙を破ったのは意外にも宮田の一言だった。
「アイツが言ったんですか」
「・・・んぁ?」
「・・・別れたって」
宮田の珍しく弱気な声に違和感を持った木村、力無く弱々しかった背筋をピンとたてて、ちらりと宮田の方に目をやった。
「宮田お前ひょっとして・・・」
「なんです」
「フラれた自覚・・・ねぇとか」
宮田にとっては『別れた』なんてのは寝耳に水だ。
ただちょっと喧嘩して終わった1日だとだけ思っていて、あとはまた通常運転、いつも通りの付かず離れずの関係が続いていると思っていた。
「まさか」
宮田は誰に言うともなく呟いた。
「一体何があったんだよ」
「何もないですよ」
「じゃあなんで“別れた”とか言われてんだよ!」
「うるさいな、アンタに関係あんのかよ!」
会話は徐々にヒートアップして、ついには胸ぐらを掴み合うまでに至った。
木村は宮田からいつものような強気の表情が感じられず、むしろ少し怯えたような表情にも思えたのが気になって、ここぞとばかりに攻めていく。
「オレはアイツの兄貴だ、関係ねぇとは言わせねえ!オレの妹の処女まで奪っといて責任も取らずにそんな腑抜けた態度続けんなら絶対許さねぇからな!」
「・・・っ・・血の繋がりもねぇただの近所だろうが」
「確かに血の繋がりはねぇが、オレは誰よりもアイツが大事なんだよ!」
「だったら何でアンタは」
宮田はそこまで言いかけてハッと口をつぐんだ。
「オレがなんだって?」
「・・・」
「オレがつき合えば良かった・・・ってか?なあ?お前今更そんな女々しいこと言うんじゃねぇだろうな」
その言葉に宮田は思わずカッとなり、覆いかぶさるようにして木村に襲いかかり、拳を振り上げた。
宮田はそれがただの置物であるかのように無視をしてベッドに寝転がった。
その態度が気に食わず、木村は上から覆いかぶさった。
「何してるんです?」
「シカトする気かよ」
「・・・話すことなんてないですって」
「お前、さっさと言わないとケツ犯すぞ?ボクシングでは負けるかもしれねぇが、オレは関節技は結構得意なんだからな」
「関節決めながら掘れるもんならやってみろよ」
「て、てめぇ・・・」
木村はそこで緊張と心配の糸が少し緩んだのか、急に背中を丸めて、精気無くした顔で項垂れ、ベッドサイドに腰掛けて黙り込んだ。
宮田は相変わらずベッドに横たわったままだったが、長い沈黙を破ったのは意外にも宮田の一言だった。
「アイツが言ったんですか」
「・・・んぁ?」
「・・・別れたって」
宮田の珍しく弱気な声に違和感を持った木村、力無く弱々しかった背筋をピンとたてて、ちらりと宮田の方に目をやった。
「宮田お前ひょっとして・・・」
「なんです」
「フラれた自覚・・・ねぇとか」
宮田にとっては『別れた』なんてのは寝耳に水だ。
ただちょっと喧嘩して終わった1日だとだけ思っていて、あとはまた通常運転、いつも通りの付かず離れずの関係が続いていると思っていた。
「まさか」
宮田は誰に言うともなく呟いた。
「一体何があったんだよ」
「何もないですよ」
「じゃあなんで“別れた”とか言われてんだよ!」
「うるさいな、アンタに関係あんのかよ!」
会話は徐々にヒートアップして、ついには胸ぐらを掴み合うまでに至った。
木村は宮田からいつものような強気の表情が感じられず、むしろ少し怯えたような表情にも思えたのが気になって、ここぞとばかりに攻めていく。
「オレはアイツの兄貴だ、関係ねぇとは言わせねえ!オレの妹の処女まで奪っといて責任も取らずにそんな腑抜けた態度続けんなら絶対許さねぇからな!」
「・・・っ・・血の繋がりもねぇただの近所だろうが」
「確かに血の繋がりはねぇが、オレは誰よりもアイツが大事なんだよ!」
「だったら何でアンタは」
宮田はそこまで言いかけてハッと口をつぐんだ。
「オレがなんだって?」
「・・・」
「オレがつき合えば良かった・・・ってか?なあ?お前今更そんな女々しいこと言うんじゃねぇだろうな」
その言葉に宮田は思わずカッとなり、覆いかぶさるようにして木村に襲いかかり、拳を振り上げた。