34.一人がいい
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あっという間に年末。
家の大掃除や、年越しの買い出しに追われて、少しは気分が紛れる。
いよいよ明日で今年も終わり。色々あったな、なんて思っていた矢先の夕方だった。
「奈々、宮田くんから電話よ」
リビングでテレビを見ながらくつろいでいる時に母から差し出された子機。
試合が終わってからもロクに連絡をとってなかったので、何事かと思いつつ、子機を持って2階に上がりながら、
「どうしたの」
「お前、明日の昼は空いてるか?」
相変わらずの唐突なお誘い。
「・・・空いてるけど、バイトは?」
「明日は昼まで」
「ジムは?」
「年末は休み」
「そ、そっか」
「予定あったら誘うかよ」
「だ、だよね」
久々のお誘いに何だか調子が狂って、当たり前のことばかり聞いてしまった。
とりあえず昼からはバイトもジムもない完全なおやすみということで、時間に追われて慌ただしく会うようなことをしなくてもいいのは気が楽だった。
「駅まで来れるか?」
「う、うん。じゃあ明日お昼食べてから行くね」
「わかった」
宮田の家の最寄り駅まで来れるか?と言うことはつまり、家に来いということである。家に行くと言うことは、そう言うコトをすると言うこと・・・
久々に会うのに結局それか・・・と奈々はいささか複雑な気持ちだ。
別にそれが嫌いなのではないが、自分に求められているのがそれだけなのではないかと思うと不安になる。
家の大掃除や、年越しの買い出しに追われて、少しは気分が紛れる。
いよいよ明日で今年も終わり。色々あったな、なんて思っていた矢先の夕方だった。
「奈々、宮田くんから電話よ」
リビングでテレビを見ながらくつろいでいる時に母から差し出された子機。
試合が終わってからもロクに連絡をとってなかったので、何事かと思いつつ、子機を持って2階に上がりながら、
「どうしたの」
「お前、明日の昼は空いてるか?」
相変わらずの唐突なお誘い。
「・・・空いてるけど、バイトは?」
「明日は昼まで」
「ジムは?」
「年末は休み」
「そ、そっか」
「予定あったら誘うかよ」
「だ、だよね」
久々のお誘いに何だか調子が狂って、当たり前のことばかり聞いてしまった。
とりあえず昼からはバイトもジムもない完全なおやすみということで、時間に追われて慌ただしく会うようなことをしなくてもいいのは気が楽だった。
「駅まで来れるか?」
「う、うん。じゃあ明日お昼食べてから行くね」
「わかった」
宮田の家の最寄り駅まで来れるか?と言うことはつまり、家に来いということである。家に行くと言うことは、そう言うコトをすると言うこと・・・
久々に会うのに結局それか・・・と奈々はいささか複雑な気持ちだ。
別にそれが嫌いなのではないが、自分に求められているのがそれだけなのではないかと思うと不安になる。