18.ちょっと待ってろ
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新学期が始まって数日。
相変わらずのメンツ。
フーコと仲直りしたのを知ったトモとハルは、深くは聞かずにまた暖かく迎え入れてくれた。
朝、自分の机を見にきているらしい宮田とは、喧嘩した日からずっと連絡を取っていない。俗に言う“自然消滅”ってやつかな、なんて少し諦めに似た気持ちも芽生えてきた。
笑い合う友がいて、支えてくれる家族がいて、やるべき学問が目の前にあって。宮田がいてもいなくても変わらない日常がある。それは相手にとっても同じ。いや、相手はそれ以上に・・・枷が外れて楽なのかもしれない。
放課後、宮田は同じクラスの蓼丸と同時に担任に呼ばれた。
バタバタと騒がしい放課後の国語準備室で、担任は2人の目の前にバサっとワークを叩きつけた。
「英語や数学なら丸写ししてもバレないかもしれんが・・・・国語の宿題で、一字一句同じ回答、しかも、全問まったく同じって」
証拠を叩きつけられても無表情の生徒2人。なんという太々しさ、と担任は頭を抱えたくなった。
「お前ら、国語教師である担任の俺に随分ナメた真似してくれたな」
「・・・・すいませーん」
「・・・・・すいませんでした」
反省の色もない棒読み口調に、担任はますます苛立ちを募らせた。
「今日から2週間、準備室倉庫の掃除、お前ら2人でやれ」
「えぇ〜先生、勘弁してくださいよぉ。私はいいけど、宮田君はボクシングもあるんですよぉ」
蓼丸が心なしかちょっと嬉しそうな口調で言う。
宮田は至極面倒なことになったと失望を隠せない表情で、深いため息をついた。
「ボクサーである前に学生だろうが!二足の草鞋をちゃんと履かない奴に世界が獲れるか!」
関係ねぇだろ、という悪態が喉から出かかったのを理性で抑え、どうにかならないものかと担任をギラリと睨みつけてみたが、効果はないようだ。
「てかお前が丸写しした側なのは百も承知だからな、宮田。蓼丸は連帯責任!じゃあまずホコリのかぶった準備室の雑巾掛けからやってもらうぞ。わかったな、サボるんじゃないぞ」
相変わらずのメンツ。
フーコと仲直りしたのを知ったトモとハルは、深くは聞かずにまた暖かく迎え入れてくれた。
朝、自分の机を見にきているらしい宮田とは、喧嘩した日からずっと連絡を取っていない。俗に言う“自然消滅”ってやつかな、なんて少し諦めに似た気持ちも芽生えてきた。
笑い合う友がいて、支えてくれる家族がいて、やるべき学問が目の前にあって。宮田がいてもいなくても変わらない日常がある。それは相手にとっても同じ。いや、相手はそれ以上に・・・枷が外れて楽なのかもしれない。
放課後、宮田は同じクラスの蓼丸と同時に担任に呼ばれた。
バタバタと騒がしい放課後の国語準備室で、担任は2人の目の前にバサっとワークを叩きつけた。
「英語や数学なら丸写ししてもバレないかもしれんが・・・・国語の宿題で、一字一句同じ回答、しかも、全問まったく同じって」
証拠を叩きつけられても無表情の生徒2人。なんという太々しさ、と担任は頭を抱えたくなった。
「お前ら、国語教師である担任の俺に随分ナメた真似してくれたな」
「・・・・すいませーん」
「・・・・・すいませんでした」
反省の色もない棒読み口調に、担任はますます苛立ちを募らせた。
「今日から2週間、準備室倉庫の掃除、お前ら2人でやれ」
「えぇ〜先生、勘弁してくださいよぉ。私はいいけど、宮田君はボクシングもあるんですよぉ」
蓼丸が心なしかちょっと嬉しそうな口調で言う。
宮田は至極面倒なことになったと失望を隠せない表情で、深いため息をついた。
「ボクサーである前に学生だろうが!二足の草鞋をちゃんと履かない奴に世界が獲れるか!」
関係ねぇだろ、という悪態が喉から出かかったのを理性で抑え、どうにかならないものかと担任をギラリと睨みつけてみたが、効果はないようだ。
「てかお前が丸写しした側なのは百も承知だからな、宮田。蓼丸は連帯責任!じゃあまずホコリのかぶった準備室の雑巾掛けからやってもらうぞ。わかったな、サボるんじゃないぞ」