露わけ衣
「お医者さまって、男の方なんでしょう。恥ずかしくないの?」
余裕があるとはいえない家計で、3児の子育てに忙しい8歳年上の姉が祝いの贈り物を持って訪ねてきた。
上から7歳の長男、まもなく6歳になる長女、年内には5歳になる次男も伴っていたので、彼女はいつものように気前よく手料理や菓子を振る舞った。
「普通なら恥ずかしくて堪りませんけれど、何やらお父さまのようで、懐かしい感じがして…」
「なるほどねえ。しかし、お母さまにとっては6人目の孫になるのよねえ。お父さまも惜しいことをしたとお思いになっているんじゃないかしら…」
「ま、どうしてですの?」
「こんなかわいい孫たちを直接ご覧になっていないのよ。そのうえ末っ子 で甘えん坊のあなたがもうすぐ子どもを産むなんて、お父さまがお信じになれると思う?」
「それなら、わたくし、お姉さまに3人もお子さまがあることもお父さまはお信じになれないと思いますわ」
「言うようになったわねえ」
余裕があるとはいえない家計で、3児の子育てに忙しい8歳年上の姉が祝いの贈り物を持って訪ねてきた。
上から7歳の長男、まもなく6歳になる長女、年内には5歳になる次男も伴っていたので、彼女はいつものように気前よく手料理や菓子を振る舞った。
「普通なら恥ずかしくて堪りませんけれど、何やらお父さまのようで、懐かしい感じがして…」
「なるほどねえ。しかし、お母さまにとっては6人目の孫になるのよねえ。お父さまも惜しいことをしたとお思いになっているんじゃないかしら…」
「ま、どうしてですの?」
「こんなかわいい孫たちを直接ご覧になっていないのよ。そのうえ
「それなら、わたくし、お姉さまに3人もお子さまがあることもお父さまはお信じになれないと思いますわ」
「言うようになったわねえ」