エミと麻由美
翌日の告別式は日曜日だったことで、朝から福井さんの友人が大勢見えて、別れを惜しんでいた。
小学校の同級生は見当たらなかったが、中学校の同級生で僕と面識があるような人が3~4人来ていた。
「リリー! この間会った時はあんなに元気だったのにさあ、どうして急に死んじゃうんだよお…」
「ちょっと、とか…じゃなかった、他他拉さん、落ち着きなよ…」
「だって!」
いつか文化祭で会った福井さんの先輩の他他拉さんは、友人の誰よりも感情を素直に表していて、プロの泣き女と見紛うほどだった。
他にも福井さんが所属していた文芸部の先輩後輩や、親しかった同級生などは軒並み顔を出していて、高校の関係者は15人ほどだった。
女子校に通っていたため参列者は当然全員女性なのだが、話を聞くに新婚の人や、妊婦と思しき人もあった。
かくいう他他拉さんもこの2年前に結婚し、福井さんが披露宴に参列してくれたと話していた。
そんな中、僕は女性の大群の中に、1人だけ男性が混じっていることに気がついた。
「百合子…」
福井さんのことをファーストネームで呼ぶということは、彼女は兄と死に別れた後、別の男性と交際していたのだろうか。
僕自身彼女とは20年以上の付き合いだったが、小学校に上がるか上がらないかという時期に『ユリコちゃん』と呼んでいたくらいで、長いこと名字で呼んでいる。
この男性は、僕らと同年代に見えた。
「あれ…お前、もしかして…」
僕に気づいた男性は、僕の名字を呼びかけてきた。
「俺だよ、俺。中3で同じクラスだった、鈴原 淳 」
「…鈴原?」
「百合子とは、中2でも同じだったけど」
鈴原淳。中学生の頃はテニス部で、2月中旬にはサンタクロースからの贈り物のように両手に収まりきらない量の紙袋を担いでいた。
福井さんとはそれなりに仲が良かったようで、「フクさん」「スーさん」と呼び合っていた。
いつから、ファーストネームで呼ぶ仲に発展したのだろうか。
「麻由美ちゃんって、もしかして、お前の子ども?」
小学校の同級生は見当たらなかったが、中学校の同級生で僕と面識があるような人が3~4人来ていた。
「リリー! この間会った時はあんなに元気だったのにさあ、どうして急に死んじゃうんだよお…」
「ちょっと、とか…じゃなかった、他他拉さん、落ち着きなよ…」
「だって!」
いつか文化祭で会った福井さんの先輩の他他拉さんは、友人の誰よりも感情を素直に表していて、プロの泣き女と見紛うほどだった。
他にも福井さんが所属していた文芸部の先輩後輩や、親しかった同級生などは軒並み顔を出していて、高校の関係者は15人ほどだった。
女子校に通っていたため参列者は当然全員女性なのだが、話を聞くに新婚の人や、妊婦と思しき人もあった。
かくいう他他拉さんもこの2年前に結婚し、福井さんが披露宴に参列してくれたと話していた。
そんな中、僕は女性の大群の中に、1人だけ男性が混じっていることに気がついた。
「百合子…」
福井さんのことをファーストネームで呼ぶということは、彼女は兄と死に別れた後、別の男性と交際していたのだろうか。
僕自身彼女とは20年以上の付き合いだったが、小学校に上がるか上がらないかという時期に『ユリコちゃん』と呼んでいたくらいで、長いこと名字で呼んでいる。
この男性は、僕らと同年代に見えた。
「あれ…お前、もしかして…」
僕に気づいた男性は、僕の名字を呼びかけてきた。
「俺だよ、俺。中3で同じクラスだった、
「…鈴原?」
「百合子とは、中2でも同じだったけど」
鈴原淳。中学生の頃はテニス部で、2月中旬にはサンタクロースからの贈り物のように両手に収まりきらない量の紙袋を担いでいた。
福井さんとはそれなりに仲が良かったようで、「フクさん」「スーさん」と呼び合っていた。
いつから、ファーストネームで呼ぶ仲に発展したのだろうか。
「麻由美ちゃんって、もしかして、お前の子ども?」