こんなはずじゃなかったのに
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「あは……可笑しい、川島。今からすきな子に告白する男子高生みたいな顔!」
それがどういう顔なのかオレにはわからないが、お嬢様の目にはそう映ったらしい。
「そうですか。それで……お答えの方は?」
「うん、べつにいいよ。眠くなったらそのまま川島のベッドで寝ちゃってもいい?」
「もちろんです!むしろその方が!」
また軽やかに笑い声が弾ける。
またさっきの顔になってる、とお腹を抱えながらベッドの上を転がるお嬢様。
このまま覆いかぶさってキスしたい衝動を押し殺し、自分も入浴をすませるために部屋を出た。
*
自室へ戻ると、そこにはすでにお嬢様が待っていた。
ベッドに腰掛け本を読んでいる。
オレの姿を確認すると、さっきのように腕を組み可愛らしい顔で睨んできた。
「そういうことね」
「すみません。わたしの夢だったんです、おそろいの寝間着で共に眠るのが……」
お嬢様と同じパジャマを着たオレの腕に、細い腕が絡む。
ガーゼの柔らかな肌触りが気持ちいい。
「おそろいだね?」
お嬢様がオレを見上げ、微笑んだ。
よかった。子供じみたことをするな、と叱られるのも覚悟していたからオレは安堵した。
胸を撫でおろしていると、お嬢様に腕を引っ張られた。
不意をつかれベッドに倒れ込む。
起き上がろうとするオレの胸を、お嬢様が押さえつけた。
「じっとしてて、川島……」
「は……い」
また予想外の流れになっていた。
計画では、お嬢様をベッドに寝かせてマッサージをして差しあげたあと、オレの手でお嬢様のパジャマを――。
困惑しながら、じっとお嬢様の動作を見守っていた。
「いい子」
やさしい声がして、髪をすくうように撫でられる。
隣に横になったお嬢様が、半身を起こしながらオレの胸のボタンに手をかけた。
おかしい。
計画とは真逆になっている。
どうしてこうなったのだろう。
考えを巡らせている間に、お嬢様は片手で器用にオレの胸のボタンをひとつずつ外していった。
「お嬢様……」
開けられたボタンの隙間から手が忍び込んできた。
サクランボのような唇が近づいてくる。
唇に触れた瞬間、お嬢様の手がオレの胸をやさしくまさぐりはじめた。
「っ!……お嬢、……様……」
唇をついばまれながら、残りのボタンをすべて外される。
あまりの手際のよさにショックを受けながらも、オレを責めるお嬢様の姿に興奮していた。
合わされた唇が下りていく。
温もりがオレの胸の上でとまり舌が這わされる。
猫のように小さく、濡れてざらついた舌の感触に肌が泡だった。
はだけられたパジャマの下で、お嬢様の手が動き回っている。
指先が胸の突起をかすめていく。
「……ッ……ぁ!」
意に反して首がのけ反ってしまう。
「可愛い。胸が弱いよね、川島は。あ、首もか」
お嬢様が剥きだしになったオレの首に吸いついてくる。
胸を責められつづけながら耳元で静かにささやかれた。
「私のバスローブ隠した……罰」
耳たぶを強く甘噛みされ、同時に乳首をキュッと摘ままれた。
「……!は……ッあ」
「ふふっ……可愛い、川島。もっと声きかせて」
そのあとも、お嬢様はオレにエロすぎるキスをしながら、下も器用におろしてしまった。
お嬢様の身体の重みを心地よく受け止めていると、段々と動きが緩慢になった。
そのままピタリと止まってしまう。
「お嬢様……?」
胸元から規則正しい静かな寝息が聞こえてくる。
お嬢様はオレに触りながら眠ってしまったようだった。
以前から、こういうことはよくあった。イチャイチャしているとお嬢様がいつの間にか眠ってしまうことが。
お嬢様がいうには、肌を触れ合わせていると安心するらしい。
オレは引き出された熱を持て余したまま、胸の上で眠る可愛らしい女性を抱きしめた。
やさしく、そっと。
頭を撫で、首筋に手を這わせてみる。
パジャマの襟を指で持ち上げた。
オレが選んだブラをきちんと着けている。
計画とはまるで違う結果になってしまったが、今日のところはこれで満足だった。
リベンジは、また次の機会にとっておくことにする。
幸福感に浸っていると、ある疑問が頭の隅をよぎった。
オレの胸のボタンを外すお嬢様の手際の良さは、半端ではなかった。あのスムーズな動きはかなりの手練れだ。
いったいどこで?だれで練習したのだろう。
オレと出逢う前……?だとしたらゆるせない。
今すぐお嬢様を揺り起こして問い質したかった。
胸の上のお嬢様が微かに身じろぎする。
「川島……川島……すき……」
聞き取れるか、取れないかくらいの声で呟いたのを、オレは聞き逃さなかった。
瞬間、胸の中に巣食った嫉妬の塊が霧散していくのがわかった。
自分でも呆れてしまう。
オレはどこまで現金な男なのだろう。
お嬢様のひとことで、どこまででも舞い上がれる。
「オレもです、お嬢様。オレの方がもっと。ずっと……」
言い聞かせるようにささやく。
もう一度、お嬢様をやさしく抱きしめ直す。
胸の上で眠る愛しい女性の寝息に耳を傾けながら、オレは静かに目を閉じた――。
それがどういう顔なのかオレにはわからないが、お嬢様の目にはそう映ったらしい。
「そうですか。それで……お答えの方は?」
「うん、べつにいいよ。眠くなったらそのまま川島のベッドで寝ちゃってもいい?」
「もちろんです!むしろその方が!」
また軽やかに笑い声が弾ける。
またさっきの顔になってる、とお腹を抱えながらベッドの上を転がるお嬢様。
このまま覆いかぶさってキスしたい衝動を押し殺し、自分も入浴をすませるために部屋を出た。
*
自室へ戻ると、そこにはすでにお嬢様が待っていた。
ベッドに腰掛け本を読んでいる。
オレの姿を確認すると、さっきのように腕を組み可愛らしい顔で睨んできた。
「そういうことね」
「すみません。わたしの夢だったんです、おそろいの寝間着で共に眠るのが……」
お嬢様と同じパジャマを着たオレの腕に、細い腕が絡む。
ガーゼの柔らかな肌触りが気持ちいい。
「おそろいだね?」
お嬢様がオレを見上げ、微笑んだ。
よかった。子供じみたことをするな、と叱られるのも覚悟していたからオレは安堵した。
胸を撫でおろしていると、お嬢様に腕を引っ張られた。
不意をつかれベッドに倒れ込む。
起き上がろうとするオレの胸を、お嬢様が押さえつけた。
「じっとしてて、川島……」
「は……い」
また予想外の流れになっていた。
計画では、お嬢様をベッドに寝かせてマッサージをして差しあげたあと、オレの手でお嬢様のパジャマを――。
困惑しながら、じっとお嬢様の動作を見守っていた。
「いい子」
やさしい声がして、髪をすくうように撫でられる。
隣に横になったお嬢様が、半身を起こしながらオレの胸のボタンに手をかけた。
おかしい。
計画とは真逆になっている。
どうしてこうなったのだろう。
考えを巡らせている間に、お嬢様は片手で器用にオレの胸のボタンをひとつずつ外していった。
「お嬢様……」
開けられたボタンの隙間から手が忍び込んできた。
サクランボのような唇が近づいてくる。
唇に触れた瞬間、お嬢様の手がオレの胸をやさしくまさぐりはじめた。
「っ!……お嬢、……様……」
唇をついばまれながら、残りのボタンをすべて外される。
あまりの手際のよさにショックを受けながらも、オレを責めるお嬢様の姿に興奮していた。
合わされた唇が下りていく。
温もりがオレの胸の上でとまり舌が這わされる。
猫のように小さく、濡れてざらついた舌の感触に肌が泡だった。
はだけられたパジャマの下で、お嬢様の手が動き回っている。
指先が胸の突起をかすめていく。
「……ッ……ぁ!」
意に反して首がのけ反ってしまう。
「可愛い。胸が弱いよね、川島は。あ、首もか」
お嬢様が剥きだしになったオレの首に吸いついてくる。
胸を責められつづけながら耳元で静かにささやかれた。
「私のバスローブ隠した……罰」
耳たぶを強く甘噛みされ、同時に乳首をキュッと摘ままれた。
「……!は……ッあ」
「ふふっ……可愛い、川島。もっと声きかせて」
そのあとも、お嬢様はオレにエロすぎるキスをしながら、下も器用におろしてしまった。
お嬢様の身体の重みを心地よく受け止めていると、段々と動きが緩慢になった。
そのままピタリと止まってしまう。
「お嬢様……?」
胸元から規則正しい静かな寝息が聞こえてくる。
お嬢様はオレに触りながら眠ってしまったようだった。
以前から、こういうことはよくあった。イチャイチャしているとお嬢様がいつの間にか眠ってしまうことが。
お嬢様がいうには、肌を触れ合わせていると安心するらしい。
オレは引き出された熱を持て余したまま、胸の上で眠る可愛らしい女性を抱きしめた。
やさしく、そっと。
頭を撫で、首筋に手を這わせてみる。
パジャマの襟を指で持ち上げた。
オレが選んだブラをきちんと着けている。
計画とはまるで違う結果になってしまったが、今日のところはこれで満足だった。
リベンジは、また次の機会にとっておくことにする。
幸福感に浸っていると、ある疑問が頭の隅をよぎった。
オレの胸のボタンを外すお嬢様の手際の良さは、半端ではなかった。あのスムーズな動きはかなりの手練れだ。
いったいどこで?だれで練習したのだろう。
オレと出逢う前……?だとしたらゆるせない。
今すぐお嬢様を揺り起こして問い質したかった。
胸の上のお嬢様が微かに身じろぎする。
「川島……川島……すき……」
聞き取れるか、取れないかくらいの声で呟いたのを、オレは聞き逃さなかった。
瞬間、胸の中に巣食った嫉妬の塊が霧散していくのがわかった。
自分でも呆れてしまう。
オレはどこまで現金な男なのだろう。
お嬢様のひとことで、どこまででも舞い上がれる。
「オレもです、お嬢様。オレの方がもっと。ずっと……」
言い聞かせるようにささやく。
もう一度、お嬢様をやさしく抱きしめ直す。
胸の上で眠る愛しい女性の寝息に耳を傾けながら、オレは静かに目を閉じた――。
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