まじない師による言い伝え

 その昔、神は二つの世界を創った。
 人の生きる世界と異形の者が生きる世界である。人間の生きる世界は昼の国、もう一つの世界は夜の国と神は名前をつけた。
 この二つの世界は似ているようで、全く異なる世界。
 二つの世界は隣にあり、裏にあり、そこにあった。

 昼の王は昼の国を自分の手で創った。
 大きな手で土を捏ね、髪の毛ひとつひとつ丁寧に植えて植物にした。
 髪の毛を抜く時に出た涙が雨になり、水たまりから生命が誕生した。
 父は地上の者が暗闇に怯えないようにと、空には強く輝く珠と、優しく輝く珠を飾り、それが太陽と月になった。
 それでもまだ空がさみしいと思った父は、物語の星を散りばめた。
 最後に父も星になり、そこからずっと地上を見守っている。

 夜の女王は夜の国を自らの幻想の衣で創った。
 月と太陽と星が散りばめられた衣はそのまま夜の国の美しい空となり、衣に包まれた大地には星の子たちが降り立った。
 星の子たちは大地を緑と水で覆い、生命を創った。
 星の子は自らが創った種の長となり、彼らをまとめ、夜の柱として夜の国を支えている。
 夜の女王は幻影の城を創り、そこからずっと愛しい我が子たちを見守っている。
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