登場人物
小説家になりたい三十歳。永遠の落選作家。
ペンネームは朱野あお。
地元の大学を出てから上京し、書店で働きながら執筆を続けていた。
付き合っていた男とも別れ、退職もしたのち、最後のつもりで書いた小説もダメ出しを食らい、地元に帰ろうとしていたところ、浅葱智哉と出会い、彼の家に上がり込む。
ただのオタクな二十二歳。
世田谷、奥沢にある親から譲られた大きな一軒家に一人で住んでいる。
大田区にある工場で働き、帰ったらバーチャルアイドル、黒鉄リリコを応援する生活を送る。
女性全般が苦手というわけではないが、同期の越智真由が苦手。
名もなきミュージシャン。浅葱の同期。
バンドを組んでいたが、メンバーの意欲低下を感じ取り解散させる。その後は路上をメインの活動場所にしている。
浅葱に距離を取られつつも、浅葱によく絡もうとしている。
本気になれないバーチャルアイドル。黒鉄リリコの名で活動している。
オタクを相手に商売しており、推してくれている人々を下に見ている。
もともとは地下アイドルで活動をしていたが、ハーフであることを理由に辞め、バーチャルの世界を選んだ。
作家が分からない自費出版社の編集者。
営業も編集もできる腕を持つ。
その腕を見込まれ、たびたび紺野から相談の依頼を受けている。紺野に対しての営業はかなり慎重でいる。
カフェ黒猫の店主である黒柳は友人であり、ビジネスパートナーである。
紺野の友人。本名とペンネは同じ。
ネットで知り合ったため、紺野の本名は知らない。「あおさん」と呼んでいる。
ラノベを専門とし、紺野とはジャンルが異なるが、気持ちの部分で分かりあえる。たまに紺野とオフ会をしている。
カフェ黒猫の店主。
常連の多い店で、客の顔と名前をよく覚えている。
土井谷に店を使ってもらうために、いくらか客の情報を渡している。