3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「君と同じ猫の獣人も在籍しているけれど、その中でも君の毛艶は一級品だね!ぜひその尻尾の毛だけでもいくらか分けてほしいくらいだよ」
あれから[#da=1#]の生活リズムを把握されていたり、狩人目線で飛んでくる話に恐怖しルークからの逃亡を図ったが、一向に撒く事ができず諦めて食堂まで共に歩いている。
[#da=1#]が逃げれば獲物を追う狩人のごとく喜ぶのだ。
『…ヴィルさんに比べればまだまだですよ』
「ヴィル!そういえば白い猫も彼の美しさの虜になった1人だったね!彼は本当に素晴らしいよ」
『(呼び方の癖)』
何気なく同じ寮だからとヴィルの名前を出すと、話題が[#da=1#]からヴィルへと移った。
しかし彼もヴィルに熱心らしく、加えて副寮長で普段から近くで見ているという事で話してみるとなかなか弾む。時折先ほどの自分の事を話されてる時と同じような背筋の冷たさを感じる事もあるが。
『ヴィルさんが雑誌で紹介してくれたタイプ別スキンケアや服装の合わせ方のおかげで、今の僕があると言っても過言ではないですね』
「ヴィルは自分以外にも美しくあってほしいと願っているからね」
「ルーク!アンタどこにいたのよ」
「やあヴィル!今日のコンディションも抜群だね。ちょうどこの愛らしい1年生と君の虜になった者同士で語り合っていたところさ!」
食堂についたところで画面越しでよく聞いていた声が飛んできた。
声のした方向にはヴィル・シェーンハイト本人が立っている。
ルークが[#da=1#]を巻き込んで話すものだからヴィルの視線がエディシアを捉えた。
「白い猫、せっかくだから挨拶するといい。ここでは同じ学び舎の生徒だしね」
『……おはよう、ございます…」
「おはよう。ルークが世話になったみたいね」
「本物のヴィルを目の前にして緊張してしまっているんだね。ヴィル、彼はオクタヴィネル寮1年生の[#da=1#]・ファミーユくん。幼い頃から君を応援しているという大ファンなのさ」
「あらそうなの」
好きな芸能人が今目の前に立ち自分に向けて挨拶を交わしてくれている…その夢のような状況に頭が働かずにいた。
するとヴィルは[#da=1#]の前に片手を差し出した。
「応援ありがとうね[#da=1#]」
『ん"っ名前……え?あの、これは…?』
「何って握手だけど?サインの方がいいかしら?」
『いえそんな!あ、ありがとうございます……お会いできて光栄です…』
ヴィルの指は長くきれいな手をしていた。
手の差し出し方といい、ちょっとした所作も美しい。
『あの…でも、心の準備ができていなかったし、ヴィルさんの学園生活の邪魔はしたくないのでこれ以上は…』
「ヴィルの話をしていたときはあんなに輝いていたのに。本番に弱いタイプだったかな?」
『こうして話してくれるだけでもキャパオーバーなので…』
「まぁ朝食の時間が無くなってしまうものね。早く済ませて来なさい。…でもアンタ…せっかく素材が良いんだから、制服のサイズくらい合わせて着なさいね」
『えっと…それは頭に入れておきます…ありがとうございます』
ヴィルはそう言うと[#da=1#]の横を通り過ぎて行った。
彼からは上品な非常に良い匂いがフワッと香り、憧れの1人であるヴィルが本当に今そこにいたのだと再認識した。