6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『……?もしもし…』
「[#da=2#]、寝てた?ごめん…でもグリムがっ……」
『……えっ…』
文化祭1日目が終わり、[#da=1#]は早々に就寝していた。
そこに突然着信が鳴ったことで目を覚まし、画面を確認するとユウの名前が表示されている。
電話口のユウの声はかなり困惑しており、用件を聞いた[#da=1#]は寝起きから一気に覚醒した。
『…扉空いてる』
「てことは、ユウの電話は本当かもね」
「とりあえず中へ入ろう」
[#da=1#]が寮から鏡舎へ来ると、ちょうどエースとデュースも来たところだったので合流した。
オンボロ寮に到着し、鍵がかかっていないことを確認すると3人は中へと進んだ。
どこの部屋も電気はついておらず、談話室にもユウがいない。
もしやと彼の部屋を訪れると、案の定そこにユウがいた。
しかしベッドの上で横たわっている——寝ているようだ。
「コラ。夜中に呼び出しておいて、寝てんなよ」
「……ぇ…」
『そうだよ。ユウまでどうにかなっちゃったの?』
「お前がこんな夜更けに連絡してくるなんて、驚いたぞ。グリムがいなくなったってどういうことだ?」
「…いつの間に眠ってたんだろう……そうだ、グリムを探してて……」
「……って、お前!手の怪我どうしたんだよ。派手な引っかき傷……」
エースに揺すられ目を覚ましたユウは、眠っていたことに自身でも気づいていなかったようだ。
そしてユウの手が負傷していることも発覚した。血がにじんでいる。
ユウは気まずそうに「これはグリムが…」とこぼした。思わずエースが聞き返す。
「え?……今なんつった?」
『この傷をグリムが…?』
「そんな……。本当にこれ、グリムにやられたっていうのか?」
「………うん」
「とりあえず、一旦談話室に行こうぜ。その傷なら、早めに手当てしたほうがいいっしょ」
「あ、ああ、そうだな!その後で、学園長にも連絡しよう」
『僕は救急箱取って来る』
グリムによって負った傷であることをユウは小さく頷き認めた。
そんなまさか…という微妙な空気が一瞬流れたが、エースの機転で場所を移すこととなった。
「君の部屋の鏡が異空間と繋がっていて、大きな耳を持つ”ミッキー”と名乗る存在と対話をした…その後、姿の見えないグリムくんを探していたところ…突然凶暴化したグリムくんがユウくんを攻撃してきた……ふむ」
「グリム、また黒い石を拾い食いしてた…独り占めもしようとしてて……」
その後、連絡を受けた学園長がオンボロ寮にやって来たことで、改めてユウが事情を説明した。今回もミッキーと遭遇したらしい。
”黒い石”という単語を聞いた学園長は聞き覚えがあるようで繰り返した。
「え?黒い石って…入学したばっかの頃、グリムがドワーフ鉱山で拾い食いしてたヤツ?」
「そういえばグリムのヤツ……ローズハート寮長がオーバーブロットした後も、底に落ちていた黒い石を美味しそうに食べてたな」
『話してくれてたね。覚えてる』
「でも、あの時は凶暴になったり様子がおかしくなったりはしてなかったじゃん」
黒い石についてはエースとデュースも過去にグリムが食べているところを見ており、[#da=1#]も話には聞いていた。
しかし今回のように暴れ出すようなことはなかった。そもそもその黒い石がなんなのかを全員が思っていたところを、エースが学園長に質問した。
「私は現場を見ていないのでなんとも言えませんが……グリムくんが食べていた黒い石は、もしかすると”ブロットの結晶”かもしれません」
「ブロットの…結晶?」
学園長は顎に手を添え、心当たりのある名前を口にした。
聞き慣れない名前を聞いたデュースが聞き返す。