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夏〈140字〉

2021/08/04 23:49
紫外線に焼かれる。かぶき町の通りを、僕らを乗せたスクーターが加速していく。銀さん、法定速度守ってください! 目の前の運転手にしがみつく。びしょびしょの着流し。新八ィ〜、風を感じろー。やけに楽しそうな声色。風に煽られて銀髪から汗が飛び散った。煌めく。今、僕らは夏を駆け抜けていく。

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