DEAR MY SWEET FOOL
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淡いグレージュのニットはオフショルダーで、白い肩が露出している。
豊かな胸から腰に掛けて括れた女性らしいライン。
さらにはミニスカートからむっちりと肉付きのいい脚を惜しげもなく晒して、黒いストッキングを穿いているとはいえそれらは酷く扇情的で、目眩がした。
こんな服装で男の部屋に上がり込むなんて、無防備にも程がある。
思わず額を押さえる無一郎に向けて、美猫は相変わらずあっけらかんとした表情で、とんでもない事をのたまった。
「ねぇねぇ、無一郎。お願い、暫く泊めて」
年齢の割に幼い口調も相変わらずで、にっこりと微笑って美猫。
⋯⋯頭がくらくらする。
「あ、もちろん生活費はちゃんと払うよ。ね、いいでしょ?」
「いいわけないだろ。何考えてるの」
「えー、どうして?」
不満げに子供っぽく口を尖らせる美猫。無一郎は無言で美猫に近づくと、肩を掴んでソファに押し倒した。
驚いたような表情を浮かべる美猫の身体を跨いで覆い被さると、
「僕も男だよ。こういう可能性は考えなかったの?」
声色を低くして問うた。
重い沈黙が降りる。それを破ったのは、
「⋯⋯いいよ」
美猫の声。まるでハンカチ貸して、いいよみたいな気軽な感じで彼女は答えた。
驚愕に目を見開く無一郎の視線の先で、彼女は、美猫は、少し困ったようにふにゃりと微笑った。
「その代わり優しくしてね?お姫様みたいに大切にして。私初めてなの」
少し間を置いて、冷静さを取り戻した無一郎は身を起こして慎重に問う。
「⋯⋯意味が分かってて言ってるの?」
「わかってるよぉ」
「どうして君がそこまでするの?」
「一宿一飯の恩義みたいな?」
「その代価にしては重すぎない?君は⋯⋯」
次の瞬間無一郎が口にした言葉を聞いた美猫は、むっと顔を顰めた。
「有一郎が好きなんじゃなかったの?」
「だって、しょうがないじゃない」
半ば無一郎の言葉を遮るような形でそう言った美猫は、心なしか涙目で、子供っぽく口を尖らせた。
「有一郎くん、彼女いるんだもん。しかもモデルさんみたいに細くて綺麗な人」
漸く得心がいった。どうやら失恋の痛手で、
「付き合ってられない」
「何よぅ。ノリ悪いなぁ」
「セックスには付き合えないけど、ヤケ酒なら付き合うよ」
「⋯そんな事はっきり⋯、て、え?」
「その代わり呑みすぎないようにして」
「⋯⋯!、うんっ!」
子供っぽく頷いて、美猫の顔にぱあっと笑顔が広がった。
⋯⋯全く、此方の気も知らないで。
半分呆れながらも、愛おしさは隠しきれず、しょうがないなというふうに無一郎は微笑った。
