第十話 遊郭
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ーー7、激化
その場へ蹲り、咳込む炭治郎を、堕姫が
「惨めよね。人間っていうのは本当に。どれだけ必死でも所詮この程度だもの。気の毒になってくる」
炭治郎は動けない。
「そうよね。傷も簡単には治らないしそうなるわよね。」
炭治郎が倒れた⋯⋯まずい。眉を顰め、沙羅が踏み込む。瞬時に間合いを消す。
その時だった。
「お返しにアンタの頸を斬ってやるわよ」
沙羅が刀を抜くより一瞬速く、雷霆のような蹴りが堕姫の頚椎を捉えた。
勢いのまま堕姫が吹っ飛ぶ。
庇うように炭治郎の前に立ち塞がり、低く唸りをあげ堕姫を睨むのは、禰󠄀豆子。
激しい怒りに眼球が揺れ、殺気が膨れ上がる。
記憶が揺さぶられているのだろう。堕姫は上弦。つまり鬼舞辻󠄀の血の濃度が、今まで禰󠄀豆子が遭遇したどの鬼よりも高い。
「よくもやったわね、アンタ⋯!!そう、アンタ、アンタなのね!!」
顔半分を吹き飛ばされた堕姫が、怒りのまま叫ぶ。
「
堕姫が臨戦態勢に入る。
「ええ、勿論。嬲り殺して差し上げます。お望みのままに⋯!!」
堕姫と禰󠄀豆子が対峙し、互いに強い憎悪を露わに睨み合う。
そんな中、沙羅は禰󠄀豆子達の前に進み出た。
「禰󠄀豆子ちゃん⋯⋯よく聴いて。お願い、ここは退いてほしいの。炭治郎くんを連れて逃げて」
禰󠄀豆子は沙羅の声が聞こえていないかのように、唸りながら堕姫を睨み据えてその場を動かない。
沙羅は敢えて静かな声音で、根気よく語り掛けた。
「炭治郎くんを安全な場所へ。あの鬼は私が⋯⋯
堕姫を見据えたまま背後の禰󠄀豆子へ力強く言いきる。
「信じて。お願い」
禰󠄀豆子は拳をぶるぶると震わせて堕姫を睨みつける。しかし、
「有り難う」
沙羅の言葉は禰󠄀豆子へ届いていたようだ。禰󠄀豆子は炭治郎を担ぐと素早くその場を離れた。
「逃がすわけないでしょ!!」
すかさず堕姫の帯が禰󠄀豆子達目掛けて急迫する。
「させない」
ーー宵の呼吸 弐ノ型 黄昏追儺ーー
次の瞬間、沙羅の放った連撃が、一呼吸の間に帯を細切れにした。