第十話 遊郭
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堕姫との間合いを詰めるべく、炭治郎が走る。
直後、堕姫の血鬼術が炸裂した。
ーー血鬼術 “八重帯斬り”ーー
逃げ場のない交叉の一撃。交錯する帯が広範囲に炭治郎へ迫る。
花街を支配するために分裂していた堕姫の身体。一つに戻った今、その攻撃速度は今迄の比でない。
血鬼術でもない通常の攻撃で手いっぱいだった炭治郎には躱せないだろうと確信した堕姫の顔が、優越感に満ちた笑みに歪む。だが、
ーーヒノカミ神楽 “灼骨炎陽”ーー
次の瞬間、猛炎を纏ったような斬撃が、円を描いて堕姫の攻撃を絡め取った。
直後、炭治郎の背後から沙羅が飛び出す。一瞬で間合いを殺す。
通常の斬撃では堕姫の頸は落とせない。ーーならば。
ーー宵の呼吸 肆ノ型 弾幕 禍星燎原斬ーー
夜闇を裂いた銀閃から、無数の弾幕が散った。
これは拳銃と刀を併用した技だ。凄まじい攻撃速度と技術が要求される技。戦闘において沙羅は両利きなのだ。
長い時を生きた中でもこんな技は見たことがなかったのであろう堕姫の表情が、驚愕に歪む。
しかし堕姫も上弦。
頸を灼き切られながらも半身を開いて真横へ飛び、切断を免れたのだ。
「この⋯っ、ガキ!!」
まさに薄皮一枚で垂れ下がった頸が、激しい怒りに血ばしった瞳で沙羅を睨みつける。
間髪入れず、炭治郎と沙羅は堕姫の前後に分かれた。
「逃さないわよ!!」
無数の帯が刃となって炭治郎と沙羅へ迫る。
その瞬間、帯が増えた。避ければ被害が広がる。炭治郎と沙羅は攻撃を迎え撃つ。
剣戟が嵐のように交錯する。激しい火花を散らし、連撃が飛び交う。
そんな中、沙羅は冷静に思考を巡らせる。
今、堕姫の頸を斬るのは悪手だ。堕姫が頸を落とされれば、妓夫太郎が現れる。
堕姫と妓夫太郎の二体を炭治郎と沙羅だけで相手取るのは厳しい。
だからこそ沙羅はあの時、敢えて堕姫の頸を
ただ実力の片鱗を見せておく事で、堕姫の精神を追いつめたのだ。
もうじき炭治郎が一旦潰れる。そうなれば禰󠄀豆子が出てくる。
激しい戦闘のなか鬼化が進み、暴走しかける。
禰󠄀豆子はいずれ必ず人間に戻るのだ。これ以上鬼化する必要はない。
私が炭治郎くんを守る。音柱様達が到着するまでの時間を稼いでみせる。
強い決意を秘めた瞳が堕姫を捉える。その視線の先で、糸が切れたかのように炭治郎が倒れた。