第十話 遊郭
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一夜開けて、昼間の遊郭は人の往来も少なく、ひっそりとしていた。
時刻は午前十一時。隊服に着替えた沙羅は宇髄の元へ戻った。
「報告します」
隣町の図書館で新聞から過去の事件を遡り、遊郭に関わると思われる行方不明者の正確な数を割り出した。
続いていったん鬼殺隊の本拠地へ戻り、柱も含め遊郭へ派遣された鬼殺隊士の人数を調べ上げる。
そうして仕上げに、記憶に残っていた
外部から得られる情報は、これが限度だった。
「⋯⋯やるじゃねぇか」
疑念が確信へと変わった宇髄は、にやりと口角を吊り上げた。
「この短時間でよくそこまで調べ上げたな。調べ物が得意というのは時透から聞いていたが、嘘じゃねぇようだ」
「こういう事は、向いているのかもしれません」
以前無一郎もに言われた事を思い出す。⋯⋯もし鬼舞辻との戦いを生き残る事ができたなら、探偵業など始めてみるのもいいのかもしれない。
ふるりと沙羅はかぶりを振った。所詮は夢物語だ。
生き残れたらーーだなんて、そんな甘い考えは捨てるべきだ。
この命にかえてでも時透無一郎を守る。時透無一郎の運命を変えるためにも、今は精一杯、やるべき事をするんだ。
「褒美をやるよ。ド派手にうまいもん奢ってやる」
「申し出は有り難いのですが、お気持ちだけ受け取っておきます」
怪訝そうな宇髄に沙羅は言葉を次いだ。
「炭治郎君達は今も遊郭内部で危険に身を晒しながら情報収集へ励んでいます。彼らを差し置いて私だけがいい思いをする訳にはいきません」
「えらく真面目だな」
「普通です」
「そうかい。それじゃあ定食でも食いに行くか」
「それならご一緒します」
宇髄は何故だか酷く呆れたような半眼で、前を歩く沙羅の後ろ姿を眺めていた。
華奢な肩を包みひらひらと揺れる黒のケープ。細くくびれた腰を蒼のフリルがあしらわれた淡いピンク色のリボンベルトで締めており、膝上丈のスカートからは肉付きの薄いすらりとした長い脚が伸びている。
「小っせぇ尻だな」
バシッとその尻を叩くと、きゃっと小さく悲鳴を上げて、飛び上がる沙羅。
見開いた瞳は血走っており、決して口には出さないが、突然何するんだコイツみたいな顔をしてギラギラと宇髄を睨む。
「新たな技の開発の進捗はどうなんだよ?」
「⋯⋯まだ手を付けていません。午前中は調べものに集中していたので」
「だろうな。情報収集はもういい。お前はそっちに専念しろ」
これほどの情報収集能力、できる事なら遊郭内部で捜査させたいところだが、時透と約束した以上そうもいかない。
ならば戦闘へ備えさせるべきだろう。
「承知致しました。⋯⋯ところで音柱様」
「何だ」
「先程のセクハラに対しての謝罪はないのでしょうか?」
「あ?セクハラって何だよ?」
「⋯⋯もういいです」