第十話 遊郭
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ほどなくしてカナヲが動いた。アオイの手と、なほのスカートの裾を掴む。
「地味に引っ張るんじゃねぇよ。お前は先刻指令がきてるだろうが」
「⋯⋯⋯⋯」
威圧感も露わな宇髄に対し、それでもカナヲはアオイの手を、なほのスカートの裾を、握ったまま動かない。
ぎゅうっときつく閉じられた瞳。その表情から彼女なりに必死な様子が伝わってくる。
「何とか言えっての!!地味な奴だな!!」
「キャーーーッ」
グワッと宇髄が怒鳴ったのを皮切りに、きよとすみが悲鳴を上げながらも果敢に突っ込んでいく。
「とっ、突撃ーーーっ!!」
「突撃ーーーっ!!」
きよが宇髄の頭部に、すみが脚に、必死にしがみつく。
「ちょっ⋯てめーら!!いい加減にしやがれ!!」
宇髄の苛つきは今現在MAXだろう。敢えてそのタイミングで沙羅も参戦した。
「こんな美人が目の前にいるのに無視ですか。それでも人攫いですか」
案の定、宇髄の額に派手な青筋が浮かぶ。
「時透の継子じゃねぇか!!お前に用はねぇよ、引っ込んでろ!!」
「いいえ。引っ込みません」
「地味に鬱陶しい奴だな!!あと目ぇがんぎまりで怖ぇよ!!」
「女の子に何してるんだ!!手を離せ!!」
ここに来て、炭治郎も参戦。半眼でそれを見て沙羅は思う。
いいぞ、もっとやれ。
少しばかり意地悪な自覚はあるが、蝶屋敷の人々と深く関わるなかで完全に情が移っていた沙羅は、少しばかり頭に来ていたのだ。
宇髄の人柄の素晴らしさは知っているが、最初のこの横暴さは頂けない。
⋯⋯それだけ、お嫁さん達のために必死なのだろうけれど。
蝶屋敷の女の子達に群がれている宇髄と、その前で腕を組んで仁王立ちの沙羅。
このカオス極まりない状況を前に、炭治郎は困惑した様子を見せた。
「人さらいです〜〜っ。助けてくださぁい」
きよが涙ながらに訴える。
「この馬鹿ガキ⋯⋯!」
「キャーーー!!」
怒りも露わにきよに凄む宇髄。泣き叫ぶきよ。
幼い女の子になんて事を。こうなる事は事前に知っていたが、それでも少し頭に来た。
炭治郎が動く。沙羅もまた気がつけば身体が動いていた。
炭治郎は頭突きを、沙羅は足払いを、同時に仕掛ける。
しかしながら、やはり宇髄には軽々と避けられてしまった。
「愚か者」
瓦葺門の
「俺は“元忍”の宇髄天元様だぞ。その界隈では派手に名を馳せた男。
てめェらの鼻くそみたいな頭突きと足払いを喰らうと思うか」