第一話 誓約
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ここで少し有須 沙羅の隊服について説明しよう。
上は至って普通の隊服に黒のケープを着用し、ボトムスは恋柱 甘露寺蜜璃 並のミニスカートで、しかし彼女のように長い靴下は着用せず代わりに編み上げの黒いブーツを合わせている。
敢えて太腿は剥き出しだ。
何故か。
ビッチだから。
ではない。
断じて。
彼女の扱う「宵の呼吸」の中には拳銃との合せ技が幾つか存在する。
よっていつでも拳銃を取り出せるように彼女の右の太腿には拳銃をしまうホルスターがセットされているのだ。
身軽さ重視。その結果行き着いたのがこのスタイルという訳だ。
「ご指導頂くにあたり幾つかお願いがあります」
それは沙羅が継子として霞柱 時透無一郎の指導のもと初めて打ち込み稽古に挑もうという時の事だった。
「言ってみて」
竹刀を青眼に構えた無一郎がそう言った。
沙羅は一つ深呼吸の後。
「鍛練にあたり私は休憩は一切いりません。師範のお時間の許す限り私を鍛え上げて下さい」
「…………。本当に休憩はいらないの?」
「必要ありません。それともう一つ」
「何?」
「手加減も一切必要ありません。死んだらそれまで。そのつもりで来て下さい」
「…………」
真意をはかるように碧色の瞳が沙羅を真っ直ぐに見つめてくる。
その視線を真っ向から受け止めて沙羅もまた竹刀を青眼に構えた。
「お願いします」