第二章-前編-
――第三回戦。
「デンショッカー!」
叫んでブラピの振るった神器、豪腕デンショッカーの一撃がピットに見舞う。
「うわあっ!」
飛ばされるパートナーを「ピット!」とロイが振り返ったがその直後、頭上に影が差して顔を上げれば空中よりロボットの奇襲。強烈な踵落としを既の所剣を横に構えて受け止めたが、びりびりと腕に電気が駆け巡って。
「くっ」
即座に押し返し剣を払うが躱された。顔を顰めて後方に視線。
「真似をするな、ブラピ!」
「はん。オレはお前のコピーだ。オリジナルなら打ち勝ってみろ!」
「言ったな!」
金属音がぶつかり合う。長く視線を残す間もなく気配を察知。
「あら」
パルテナは杖を持ち直して笑み。
「早いんですね」
あっちもこっちも。賑やかなことで。
「負けるつもりはないからな!」
にやりと笑って姿勢低く剣をこめかみに据えて切っ先はその人へ。
「……はああっ!」