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第二章-前編-
だよ、と。小さく紡いではみたものの。
なんだこの空気。
「ぷっ」
沈黙を破ったのはフォックスだった。
「なんだそれ」
くすくすと笑う声が次第に輪を広げて。
「本当」
灰色がかった世界が色付く。
「ラディスそっくり」
……父さん?
「行こうぜフォックス」
ぽんと肩に手を置くファルコにフォックスは「ああ」と振り返る。
「い、いってらっしゃい!」
その背にルーティが叫ぶと二人はもう一度振り返って。
「おうっ!」
「また後でな」
青く光灯すパネルへと足を進めた。
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