第四章
……生ぬるい風が吹いた。
「黄色い種族」
リンクはゆっくりと口を開く。
「パックマンがその生き残りだってこと知っていましたか」
……初耳である。
「何それ」
カービィはきょとんとして。
「一応断っておきますがふざけて聞いているのではありませんよ」
「知らないよ。何だっていうの」
生々しく脳裏に映り込む。
「……生き残りであるからには彼以外に生存する同種族が居ないという話になりますよね」
……何だろう。
「だから」
心臓がうるさい。
「どういう、」
「彼の部屋の箪笥の上に長方形の小さな箱を見つけました」
ふっと風の音が止んだ。
「その中にあった小瓶に」
リンクは静かに言葉を紡ぐ。
「彼と全く同じ特徴の眼球が保存されているのを確認しました」
……何を、言って……
「有り得ないってことだよね」
マルスは冷静に言葉を返す。
「そうですね」
目を細めてにっこりと。
「……最も」
リンクは続ける。
「ルキナという方が未来から来たという証拠の提示に持ち出したのであれば話は別ですが」