第四章
ふわっと優しく紅茶が香る。焼きたてのチョコチップクッキーの香ばしい匂いが食欲をそそる。
「平日の真っ昼間からわざわざアポ取るなんてどんな物好きが来るかと思えば」
時計の針が遠く刻まれるその最中小さく息をついて呆れたように。
「まさかお前たちだったなんてな……」
第四正義部隊管理下。情報を得るために面会を目的としていたその人の正体が、まさかあのクレシスだったなんて。
分からない人のために念の為。クレシスとは知る人ぞ知る特殊防衛部隊DX部隊で活躍した優秀な元メンバーなのだ。
「それもそんなコスプレまでしていい年した大人が恥ずかしくないのか」
「言われてるぞ」
「反論の余地もないね……」
ちなみにロックマン達はクレシスの配慮で席を外している。そうでなければここまで打ち解けて話すこともないだろう。
「あんたこそ第四正義部隊管理下なんてなに考えてんの? 前の仕事は?」
「こっちにも色々あんだよ」
突っかかるなとばかりにしっしっと手を払われてカービィは不貞腐れ顔。
「で。用件は?」
まぁこいつは昔からこういう性格だし。
「単刀直入にお聞きします」
リンクは口を開く。
「フォーエス部隊についてなんですが」