風鈴高校
夢小説設定
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「ほら窓の外、桜並木が綺麗だよ」
「本当だ」
「通って来た時も凄かったね。神座君の髪に桜の花弁が乗って可愛かったなぁ」
「かわ……っ!?」
確かに桜の花弁が頭に乗っかって、その時に蘇枋が小さく笑っていた気がしたが、まさか可愛いと思っていたなんて露知らず、笑みを浮かべてそう言った蘇枋の言葉にピシッと固まる。
そして少しずつ頬に熱が帯びていくのを感じ、ニコニコ笑っている蘇枋をキッと睨む。
「お、男に可愛いは嬉しくない…っ」
「嬉しくないけど照れはするんだね」
「!」
「ふふ」
「す、おう君の方が…可愛い、し…!」
「えぇ?可愛い要素なんてオレにはないよ」
可愛い可愛くないの言い合いが始まり、それを聞いていたクラスメイト達は"コイツら何イチャついてんだ…"と云うような呆れた視線を二人に注いでいた。
ガラッ
「!」
こちらが何を返してもニコニコと笑うだけの蘇枋にムッと顔をしかめて悔しがっていると、乱暴にドアが開かれ、全員の視線が一人の少年に集中した。
「(珍しい髪色と目の色…)」
オセロの色を表すような白黒の頭に、金と銀の左右が異なる瞳の色をした少年の後ろには、チワワのようにプルプルと震える少年も隠れている。
「やあ」
「!」
「君が桜君だね」
「だったらどうした。テメーは誰だ。」
歩み寄る蘇枋を警戒した桜は、スチャッと拳を構えてファイティングポーズを取る。
「ちょっダメ!!すみませんこの人ちょっとコーフンしやすくて」
ファイティングポーズを構える桜の両手を太腿にバッと下ろし、低姿勢でぺこぺこと蘇枋に頭を下げる少年・楡井明彦。
「そんなことよりあなたは!その黒髪に黒の眼帯、長いタッセルのピアス…間違いない!!」
「レオナルド・ディカプリオだ。よろしく。」
しゃらっと長いタッセルのピアスが揺れる。
「(蘇枋君…息を吐くように嘘をつく。しかも私にした時と同じ自己紹介の仕方を…。)」
「そして彼はジョニー・デップ!」
「(私の紹介の仕方もそれで通すの!?)」
なんとも言えない二人の視線が氷織に向けられる。オロオロとしていると優しく笑う蘇枋においでと手招きされた。
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