風鈴高校
夢小説設定
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「(上手くクラスに馴染めるかな…)」
「随分と緊張しているね」
「…街の外から来た部外者を受け入れてもらえるのか心配で。とりあえず敵に回さないように注意しようかなって」
「そんなに心配しなくても、君なら案外上手くクラスに溶け込めると思うよ」
「そうかな…」
街の外から来た人間に対しての彼らの対応は、きっとあまり良いものではないだろう。顔馴染みならまだしも、街の外から来たという時点で自分の存在など受け入れ難いに決まっている。
「まだ心配事が消えないなら、学校にいる間はずっとオレの側にいるといいよ」
「蘇枋君の側に?」
「もし君が虐められてもオレが助けてあげられるし、守ってあげられるからね」
「!」
ニコッと笑んだ蘇枋に少しだけ戸惑った。どうして彼は今日会ったばかりの初対面の自分にそこまでしてくれるのだろうと疑問ばかりが頭に浮かぶ。
「あ、ここみたいだね」
「(考えても仕方ない。今はクラスの人達に舐められないように気を引き締めなくちゃ…!)」
「開けるよ?」
「うん」
1-1と書かれた教室の前で立ち止まり、蘇枋がドアに手を掛け、横に引いた。
ガラッ
「(っ…う、わ…。)」
開いた途端、クラスメイトの視線が一斉にこちらに向き、その空気感に呑まれそうになる。
「(これだけの不良が揃うと圧を感じる。というか視線が痛い!みんなギロッて睨み過ぎ…!)」
「おい蘇枋、誰だよそいつ?」
「もしかして街の外から来たヤツか?」
「神座君だよ。街の外から来た子だけど、派手な見た目の割に怖がりさんだからあまり睨まないであげてよ」
「(蘇枋君フォローになってないよ…!)」
「女みたいな顔してんなお前」
「つかそのピアスすげー」
「イケメン腹立つ」
様々な反応を見せる中、僻むような声がボソッと聞こえた気がしたが、敢えてスルーした。
「(流石は超が付く程の不良校。みんな喧嘩強そう。でも何であそこの人ずっと懸垂してるの?あっちの人はずっとイヤホンで音楽聴いてるし…)」
「神座君、こっちだよ」
手招きする蘇枋に呼ばれ、全身に突き刺さる視線に顔を伏せながら、窓際に移動する。
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