風鈴高校
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【悪意】に唆されて自分の元を去って行った友達を連れ戻すためにこの街に来た。
「おっかしいな…道間違えた?」
唯一の手掛かりはその【悪意】が去り際に言い残した『フウリン』という謎の言葉。
人伝に聞いた話だとこの街には、超不良校として名高い学校『風鈴高校』があると知り、周囲の猛反対を押し切って、引っ越して来た。
「この辺りだと思うんだけど…」
「その地図逆さまだよ」
「え?」
手書きの地図を見ながら困り果てていると、突然近くから声がして驚いて振り返れば、黒い眼帯と長いタッセルのピアスを付けた少年が目の前に立っていた。
「あ、あの…どちら様で?」
「レオナルド・ディカプリオだ」
「へ?」
しゃらっと長いタッセルのピアスが揺れた。明らかに日本人のような顔立ちなのに名前だけは某有名俳優と同じで素っ頓狂な声が出る。
「(レオナルド・ディカプリオ?あのレオ様と同じ名前?見た目がっつり日本人なのに?冗談だよね…?)」
ニコニコと優しい顔で笑っている少年に対して、氷織はどう反応していいか分からず、ダラダラと冷や汗を流す。
「じゃ、じゃあ僕はジョニー・デップ!」
「!」
「よ、よろしくレオ様!」
レオナルド・ディカプリオと名乗った少年は氷織の返しにキョトン顔を浮かべた後、可笑しそうに吹き出した。
「ふはっ!絶対冗談だって分かるのに受け入れるなんて君面白いね。まさか同じ返しをされるとは思わなかったな」
「(やっぱり冗談だった!)」
「意地悪してごめんね。オレは蘇枋隼飛。改めて君の名前を聞いてもいいかな?」
「神座…です」
「珍しい苗字だね」
「(…あ、下の名前聞いてこない。)」
「よろしく神座君」
「…こちらこそ」
下の名前を聞かれなかったことにホッとして、差し出された手を握り握手を交わす。けれどいつまで経っても握った手が離れず、困惑顔で蘇枋の顔をチラリと見る。
「(ニコニコ笑ってる…)」
笑みを崩さない蘇枋に戸惑い、離してくれるように頼み込む。
「あの…そろそろ手を離し…」
「神座君の手って小さいんだね。女の子の手かと思っちゃった」
「!」
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