風鈴高校
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「(グラサンの人は副頭取って言ってた。ということは…彼が獅子頭連で一番強い奴!)」
その瞬間、後ろから恐ろしい程の気配を感じ、慌てて振り返ると、梅宮と柊が屋上を出て行くところだった。
「え!桜さん!?蘇枋さん杉下さん!神座さんに笹城くんまで!!まっ待ってくださいー!!」
梅宮と柊に続き、みんなが屋上を出て行くのを見て楡井も慌てて後を追いかける。
「お前らはここにいろ」
「ふざけんなケンカならオレにもやらせろ」
「二度は言わねぇぞ」
背中を向ける梅宮から感じる強い圧。ビリッとした空気にみんなが動けない中、梅宮は階段を降り、兎耳山に近づいて行く。
「よお兎耳山ぁ、いいもん持ってんな。それぁ
「うん!知ってる!!」
狂気に染まる笑顔で笑う兎耳山を見て、氷織は無意識に隣にいる蘇枋の腕を掴む。
「!…大丈夫だよ」
そっと掴んだ手に触れ、優しい笑みを浮かべる蘇枋に少しだけ恐怖心が薄れる。
「おこった?おこった?」
「………、嬉しそうだな」
「(あの人、瞳に光がない。笑う顔もどこか壊れてるみたいで…まるで…"彼"と同じだ…。)」
脳裏にふと、かつての友だった"彼"の姿が浮かび、ギュッと辛そうに目を瞑る。
「よーし梅ちゃん。タイマン!タイマン!先にそっちがちょっかい出してきたんだもんね。やる理由は十分だよね」
「……………」
「タイマン!タイマン!」
「(落ち着きのねーヤローだな。)」
「(兎みたいにピョンピョン飛び跳ねてる…)」
愉しげに声を弾ませて、梅宮の周りを動物の兎のようにピョンピョンと飛び回る兎耳山。
「確かに手を出したのはウチからだ」
「!」
「だがなぁ…お前だって十分暴れてくれた…。気は済んだろ、これでチャラだ」
「え…あー…あぁ、そうか…」
「な…納得…した…?」
蘇枋の後ろに隠れながらそう言う楡井。
「早く帰った方が…」
「んふっ」
にんっと不気味な笑みを浮かべた瞬間、兎耳山は視界で捉える事ができない速さで、梅宮の顔面に蹴りを食らわした。
「(速っ!!)」
「……ったく…相変わらずせっかちだな。」
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