風鈴高校
夢小説設定
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「美味しそうです。いただきます。」
「この街ね、ちょっと前までいろんなチームやらギャングやらのケンカや抗争で、治安は最悪だったから普通の人はまず近寄りたがらないのよ」
「桜の木は綺麗なのに、落書きだらけで少し残念だと思ってました」
オムライスをスプーンで掬って、口に運びながら先程の街並みの風景を思い出す。
「(すっごく美味しい。)」
「どう?美味しいでしょ?」
「こんなに美味しいオムライスは食べたことないので感動で目からキラキラが零れ落ちそうです」
口を手で押さえながらキラキラとした眼差しでオムライスの美味しさに感動する。
「初めて見た時から思ってたけど…そのチェーンピアスすっげぇね。重くない?」
「片耳だけなので違和感はありますけど、慣れれば平気ですよ。よく見た目が派手だと言われるので中身だけはちゃんとしようと思って」
「これがギャップ萌えってやつか…」
「(ギャップ萌え?)」
オムライスを食べ終えて食後に付けてもらった手作りプリンまでも平らげた。プリンもオムライスと同じように美味しくてまた目からキラキラが零れ落ちる。
「ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
「財布を届けただけなのにご飯とデザートまでご馳走になってすみません」
「謝んなくていーって!あたしがそうしたいからそうしたまで!でもまた食べに来てよ!」
「ありがとうございます」
ペコッと頭を下げて喫茶ポトスを後にした。
「(お腹も満腹。幸せだ。)」
「おらぁ!!」
「!」
ポトスから少し歩いた所で、物を壊すような激しい音が聞こえ、そちらに視線を向ける。
「(音の原因はアイツらか。)」
「あン?なに見てんだ?」
「入り口の看板を見なかったんですか?"物を壊す者、悪意を持ち込む者はボウフウリンが粛清する"と注意書きされていたはずですけど」
バットを手に持った男がニヤリと笑う。
「だからどうしたよ?」
「俺らが素直に守るとでも思ってんのか!?」
「(面倒なのに遭遇したな。)」
「つかチェーンピアスとかダサくね?男のくせにマニキュア塗ってんのもキモいわ」
男達はゲラゲラと下品に笑いながらこちらに近付いて来る。
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