風鈴高校
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「ですよね?柊さん」
「…十亀はそんな生易しいやつじゃねぇ。獅子頭連の中でも縄張り意識が特に強い男だ。うやむやにはならねぇな」
「さいですか」
「なっちまったもんは仕方ねぇ。それに、オレが最初に動くべきだった。すまん。」
まさか柊に謝罪されるとは思わなかったのか、氷織達は驚いた顔をする。
「一度、学校に戻るぞ。お前三中の…」
「…笹城です」
「笹城も一緒に来い。梅宮に全部話してもらう」
余程獅子頭連の連中が怖かったのか、笹城は未だに震えていて、それを見た氷織はスッと手を差し伸べる。
「掴まっていいよ」
「あ…ありがとう…ございます。さっきも…オレのこと受け止めてくれて…助かりました…」
「どういたしまして」
重ねた手に力を入れて笹城を立ち上がらせる。身を呈して自分を守ってくれたことにお礼を言われ、ニコリと笑えば、笹城にじぃっと見つめられ、小首を傾げる。
「僕の顔に何かついてる?」
「あっ、いえ…あの…綺麗な顔立ちだったので…驚いてしまって…っ」
「あー…よく言われる。でも綺麗って褒められるのは悪い気はしない。ありがとう。」
「(本当に美人な人だな…。)」
「好きになったらダメだよ」
「え!?」
氷織に見惚れていると、ニコリと笑顔を張り付けた蘇枋がすかさず牽制してきた。
「蘇枋君」
「神座君は誰にでも優しいからよく相手を勘違いさせちゃうんだ。ほら神座君、ちゃんと笹城君にごめんなさいして?」
「え…何で笹城君に謝る必要が…?」
「君が勘違いさせちゃうからだよ。いろんな人に好かれるのは仕方ないけど、惚れさせるのはオレだけにしてね」
「惚れ…!?」
「(うわぁ…蘇枋さん分かりやすい嫉妬。そして蘇枋さん相手だとよく照れるなぁ神座さん。)」
ぽぽぽっと顔が火照り出し、どう返事を返したらいいか分からない氷織の困り顔を、ニコニコとした笑顔で見つめる蘇枋。そんな二人のやり取りに楡井は"早くくっつけばいいのに"と思いながら見ていた。
「えっと…とりあえず蘇枋君が怖いから…謝っておくね。ごめんね、笹城君。」
「え?あ…い、いいえ…?」
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