風鈴高校
夢小説設定
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「?なぁに?」
「同じチームの…仲間じゃねぇのかよ」
「えぇ?誰が?」
後ろ髪を掴まれた男の体は力が抜けたようにだらんとしており、鼻血が垂れ続けている。
「こいつはもう違うよ?負けたらから。負けるってことは弱いってこと。弱いやつはぁ…獅子頭連にはいらなぁい」
オレンジのスカジャンを剥ぎ取り、仲間を切り捨てた十亀のやり方にふつふつと怒りが湧く。
「な…なんだ…それ…」
「聞いてはいたけど見ていて気持ちのいい連中じゃなさそうだね」
いつもニコニコと笑っている蘇枋も獅子頭連のやり方に嫌悪感から顔をしかめ、蘇枋の後ろに隠れている楡井も怯えてはいるものの、強い不快感を抱いていた。
「やってることが幼稚すぎて笑える」
「だっせ。"力"の絶対信仰が聞いて呆れる」
「……………」
「弱ぇやつボコってそれが"力"か…」
十亀は下駄を鳴らしながら桜に近付く。
「せっかく面白そうなヤツらだと思ったのに、がっかりだ」
十亀が桜の目の前で立ち止まる。氷織もずっと抱えていた少年を離し、立ち上がる。
「がっかり…ねぇ…」
「あ"ぁ…?」
「ねぇあんなこと言ってる。殺す?殺す?」
「あーいいからいいから」
挑発とも取れる桜の発言に苛立ちを浮かべる男と厳つい顔をしている割に仕草が女っぽい男に余計な真似はさせないように十亀が制止する。
「それより君…すごい頭してんねー。オセロだあ。」
「あ"あ"今かよ!!うるせーもじゃもじゃ!」
「ってゆーか君、喋るの早すぎぃ。聞こえないよぉ」
「あ!?てめーが遅ぇだけだろ」
「あーほらぁ。なんて言ったのぉ?聞こえなさすぎてイライラするぅ」
掛けてたサングラスを上げ、苛立ちを含んだ笑顔を見せる十亀。
「よぉし決めた!君はちゃんとした場所でぇ、ボコボコにする」
「……………」
「君の顔ぉ、覚えたからぁ」
カチャッと上げたサングラスを下に下げ、立ち去ろうとした十亀の視界に氷織が映る。
「そうそう…忘れるとこだったぁ」
「!」
「君もさっきぃ、オレに悪口言ってた子でしょ。なんだっけぇ?"幼稚すぎて笑える"…?」
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