風鈴高校
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「おいお前ら!!さっきから口ばっか動かすんじゃなくて手を動かせよ!!仕事サボんな!!」
「あ!桜さんペンキ垂れてます!」
楡井がキレている桜の元に駆け出す。
「蘇枋君が揶揄うから桜君に怒られた」
「揶揄ったつもりはないけどなぁ。オレはいつだって君に伝える言葉は本気だよ」
「…本気で僕とそういう関係になりたいの?」
「君がオレと同じ気持ちなら」
「蘇枋君とは友達だから、蘇枋君が思っているような関係にはならないと思うよ」
「あーあ、フラれちゃった」
残念そうな声色の割にはクスッと楽しげに笑う蘇枋の顔を見て"やっぱり本気じゃなかった"と、改めて彼の意地の悪さに呆れ返った。
「おーいおやっさん。こっちも終わったぞ」
「いやーありがとありがと。はいこれ持ってって!」
ペンキを塗り終え、落書きだらけだった壁は綺麗になり、お礼として人数分のたい焼きを頂いた。焼き立てなのか、白い湯気が立ち昇り、美味しそうな匂いが鼻を突き抜ける。
その場を後にし、みんなでたい焼きを食べながら見回りの続きを再開させた。
「美味しい」
「神座君、口の端にあんこ付いてるよ」
「え、どこ…」
「取ってあげるから動かないで」
スッと蘇枋の手が伸び、口の端のあんこを親指で取ると、そのまま自分の口元に運び、舌を出してペロ…っと舐め取った。
「っ〜〜〜!!??」
顔立ちか良過ぎるせいで、舐める仕草があまりにもいやらしく見えた氷織は、ぶわわっと顔を赤く染め、片手に持っていたたい焼きを思わずぐちゃっと握り潰してしまう。
「言ってくれれば自分で取れるよ…!」
「でも自分じゃ見えないし、オレが取った方が早いでしょ」
「うぐ…っ、それは…そうだけど…」
「たい焼き潰れてるよ?」
「誰のせいだと…」
「うん、オレのせいだね」
「(なんて爽やかな笑顔…!)」
しゃらっと長いタッセルのピアスが揺れると共に、爽やかな笑顔を向ける蘇枋。
「楡井君はさっきから何を拝んでるの?」
「推しカプが尊い件について拝んでます」
「推しカプ?」
「オレ達のことを応援してくれてるんだよ。早く恋人になってくださいって。ね、にれ君?」
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