風鈴高校
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梅宮が総代を務める風鈴高校には、彼の下に4人の四天王と呼ばれる実力者たちがいる。
その一人一人が1クラス3学年分を束ねる隊長のような役割を担っており、ボウフウリンでは"四天王"にちなんで、1組から順に多聞衆・持国衆・増長衆・広目衆と呼ばれ、氷織達は多聞衆になると楡井が丁寧に説明してくれた。
「各4~5人の班を組め。その班に3年または2年のものが一人つく。そいつに付いていき、手順、注意事項をよく習え。おら、とっとと行くぞ」
「行くってどこに!?なにしに!?」
「街の見回りだ」
「(誰と組めばいいんだろ…)」
「神座君、オレと組もうよ」
「蘇枋君…いいの?」
"もちろん"と蘇枋は優しい顔で笑んだ。
「誰にも誘われなかったらどうしようって思ってたから、蘇枋君に誘ってもらえて良かった」
「神座君がいないと退屈だからね。それに…」
耳元に唇を寄せられ、"何だろう?"と蘇枋の言葉に集中する。
「オレが君と一緒にいたいんだ」
「っ………!!」
ボソッと囁かれた言葉と吐息が耳に当たるくすぐったさに驚いて咄嗟に離れ、囁かれた方の耳を押さえ、顔を真っ赤に染める。
「どうかした?神座君」
意地の悪い顔でニコニコと笑う蘇枋を見て、氷織は悔しげに顔をしかめた。
「蘇枋君って…実は意地悪な人?」
「君限定かもしれないね」
「今の…絶対わざとだった」
「あれ?もしかして怒ってる?」
「耳元で色っぽく囁かないでよ」
「色っぽく囁いたつもりはないけど…そっか、神座君にはオレが色っぽく囁いたように聞こえたんだね」
「(やっぱり意地悪…!)」
ふふっと笑みを零す蘇枋のペースに呑まれ、氷織は先程の蘇枋の声と吐息を思い出し、ふるりと小さく体を震わせた。
こうして蘇枋の他に楡井と桜、杉下、3年の柊を加えた6人で街の見回りをする事になった。
「見回りはともかく…なんでこいつと一緒なんだよ」
つーんとそっぽを向いて歩く杉下と同じ班になったのが気に入らず、不満げの桜。
「さっき言ったろ…梅宮にお前ら二人をよく見とけって言われたって。現にお前ぇら…もうやり合ったんだろ?」
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