風鈴高校
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「桜は綺麗に咲いてるのに、家の壁やら店のシャッターは落書きだらけ。もったいないな。」
この街の入り口には 看板がある
「ん?"これより先──……"」
・人を傷つける者
・物を壊す者
・悪意を持ち込む者
何人も例外なく ボウフウリンが粛清する
「ボウ…フウリン…?」
強きものが掲げた 看板がある
「学校の校則か何かかな?」
黒みがかった青髪に深い碧の瞳を持つ、顔立ちの整った少年は顎に手を添え、不思議そうに小首を傾げる。
「ここに来ればもしかしたら…」
意味深な発言をポツリと漏らし、町の中へと足を踏み入れた。
「(風鈴の音色が心地いい。)」
まこち町の東風商店街を歩けば、行き交う人々が物珍しげに少年の顔を凝視している。
「(あー…片耳にチェーンピアスはまずかったかなぁ。爪も黒いマニキュア塗ってるし。明らかに怪しいヤツって思われてるよね。)」
「ちょっとあんた!」
「え?」
「その制服、風鈴の子だろう!?」
エプロンをした女性に呼び止められ、自分が今着ている制服に目を向ける。
「一応、風鈴生です」
「一応?…まぁいいや!悪いんだけど喫茶ポトスっていう店に財布を届けてくれないかい?」
「財布?」
「ことはちゃんっていう子が、うちの店に買い物に来た後、財布を置き忘れちまってね。届けてくれるとありがたいんだけど…」
「構いませんよ」
「本当かい!?助かるよ!」
手のひらに乗せられた財布を届ける為にポトスという喫茶店に向かう。
「(この町の人達は風鈴高校に対して好意的なんだな。…聞いてた噂とは違う。)」
そしてポトスに着いた少年は扉に手を掛け、中へと入る。聞き慣れたドアベルの音がするとショートボブの女性がこちらを振り返った。
「いらっしゃい」
「あ、すみません…お客ではないんです。町の人に"ことはさん"という方に忘れ物を届けてほしいと頼まれまして」
「あ!財布!」
「では貴女がことはさん」
「いやー助かったわ!全然気付かなかった!あんたが届けてくれて良かったよ!」
優しい笑みでニコッと微笑まれ、忘れ物である財布を無事に彼女に手渡す。
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