嘘つきな恋を、もう少し

 その後も、橋坂くんとは一言も話さないまま。

 少し風が冷たくなってきた気がする九月の中旬。

 今日で、余命宣告された一ヶ月を、一日過ぎた。

 最近は、胸が苦しい。少し歩いただけで、息が上がる。

 余命宣告を受けたことは、マリエ以外の友達と、クラスメイトには話していない。
 教員たちには報告済みだ。

 ここ三日は、私は登校してから真っ直ぐに、保健室へと向かう。
 もし万が一、何かあった時のためにと、いわゆる保健室登校というやつだ。

 彼はそんな私のことを、どう思っているのだろう。
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