嘘つきな恋を、もう少し

 ──「あははっ! 橋坂くん、持ち上げるの上手すぎ〜!」
 ──「あと、名前もいいと思った。空、って。青い空。広い空。どこまでも続いて、まるで世界の全てを知るような。格好良くて、めちゃくちゃ可愛い名前。俺もそんな名前が良かったー!」

 それは、あまりにも短すぎる愛しい青春。
 楽しかったのは、刹那。

 でも、忘れないで。時々思い出してね。

 いつかあなたが褒めてくれた、私の名前。
 その、青い、広い、空の上から。

 ずっとあなたを。
 私は、見守っているから────。

(了)
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