〈被検体C〉の手記

1日目
8月7日、この日が最後に覚えてる日。私は何をしていたんだっけ。それすら思い出せない。
なんだかよく分からないことになっている。今起きていることを忘れないように、できるだけ書いておこうと思う。
とりあえず、今日を1日目にしておく。食事の回数で数えれば、何日目かはある程度は正確に数えられる気がする。
何日前だろう、2日前か3日前か、もっと前かもしれないけど、私はいきなりここに連れてこられた。何があったのかよく覚えていない。その前、私どこにいたんだっけ。思い出せない。誘拐、拉致、色々頭には浮かぶ。
ここがどこであるのかわからないからどうしようもない。でもみんな日本語を話すから、日本国内なのかな。逃げる方法も助けを求める方法も思いつかない。犯罪事件に巻き込まれた時は犯人を刺激しないように、ってよくいうから大人しく従っておけばいいのだろうか。扉は開かない。多分カードがないと開かないようになっている。まだ冷静を保てている。自分で自分のことが怖い。
病院ではないと思う。研究施設というのが一番しっくり来る。被検体C、私のことをそう呼んでた。ゾンビ映画でよく見る。
私は頭がおかしくなったのかもしれない。悪い夢に違いない。
家に帰りたい。まだ課題が終わってない。

2日目
ご飯が美味しくない。何もすることがなくて暇。本が読みたい。映画が見たい。音楽が聴きたい。
見ようと思っていた映画、いつ公開だっけ。早く見たい。
銀髪の青目の男の人、やまんばぎりちょうぎって呼ばれてた。あの人は何なんだろう。悪い人には見えないけど、期待しすぎちゃいけない。結局あの人もここから出してくれもここがどこかを教えてくれもしない。
帰りたい、お母さんとお父さん、心配してるだろうな。
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