カゼマチグサ
某所にて「花藍」と「藍桃」を祀る祠数多あり。海浜付近に多し。猫の体に魚の尾を持つ、一対のカゼマチなり。
某氏の著書によるに、彼女ら二人は姉妹なり。 花藍が姉、藍桃が妹なり。
花藍、人間と遊ぶを好み、女子供に化け、催事に混じること多し。されど、見つくること難し。
某氏、人間に化けし彼女にびいどろを与えしに、たちまち身上良くなりきという。
藍桃、カゼマチなれど風を運ばず、嵐を呼ぶなり。また人間に化け、海面より顔を出し人間を海へ引き摺り込むこと多し。
某氏の言ふに、贄を好み、崇神に近きものなれば、手厚く祀るべし。
催事の最中、藍桃を花藍が叱るところを稀に見ゆるなり。
某氏、林檎飴を屋台にて買い、浜にて食べるところ、濡羽色の髪を持つ少女を、白藍の髪を持つ子叱れるが見えりという。濃羽色の少女をよく見ると、口元に血の付きたるが見えりという。
少女が突然此方を向き、畏くなりて家へ逃げ帰ると、嵐も来たらずに、家が波にさらわれたりけりという。
某氏の著書によるに、彼女ら二人は姉妹なり。 花藍が姉、藍桃が妹なり。
花藍、人間と遊ぶを好み、女子供に化け、催事に混じること多し。されど、見つくること難し。
某氏、人間に化けし彼女にびいどろを与えしに、たちまち身上良くなりきという。
藍桃、カゼマチなれど風を運ばず、嵐を呼ぶなり。また人間に化け、海面より顔を出し人間を海へ引き摺り込むこと多し。
某氏の言ふに、贄を好み、崇神に近きものなれば、手厚く祀るべし。
催事の最中、藍桃を花藍が叱るところを稀に見ゆるなり。
某氏、林檎飴を屋台にて買い、浜にて食べるところ、濡羽色の髪を持つ少女を、白藍の髪を持つ子叱れるが見えりという。濃羽色の少女をよく見ると、口元に血の付きたるが見えりという。
少女が突然此方を向き、畏くなりて家へ逃げ帰ると、嵐も来たらずに、家が波にさらわれたりけりという。