君の視線はいつだって
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「……い、おい、起きろ」
「ん……」
誰かの声で目を覚ます。
体が何故か猛烈に痛い。
床が硬い。ベッドで昨日は寝なかったんだっけ?
なんだかとても長い夢を見たような気がする。
「…目を開けろ」
「……んん…」
眠い……まだ学校には行きたくない…
「……手荒な真似はしたくなかったが…」
次の瞬間、おでこに強い衝撃がピンポイントで来た。
バッと目が覚める。
「痛っ……」
「すまない。なかなかしっかりと目を開けなかったのでな」
どうやらデコピンをされたらしい。
目の前には、氷鷹北斗が居た。
「え、あ、え?氷鷹北斗……?」
「あぁ。お前の名前は?」
あ、そうだ。昨日、私はあんさんぶるスターズの世界に来てしまったんだっけ……
夢じゃなかったんだ……
「……名前は?」
「あっ、榊原春です……」
「ふむ……思ったよりすぐ名前を明かしたな」
「え?」
「榊原春、お前は何者だ?」
質問の意味がわからなくて首を傾げる。
「昨日、こんなものを手に入れた」
「……あ、コースター……」
それは、私が自分の世界で手にしていたコースターだ。
「お前はこれをどこで手に入れた?」
「え……?か、カラオケです」
北斗くんが眉をひそめ、カラオケ…と小さい声でつぶやく。
「どこのカラオケだ」
「え、えっと……こ、ここです」
財布に入っていた会員証を渡す。
北斗くんはそれを受け取り更に怪訝そうな顔をした。
「カラオケの達人……?聞いたことがないな」
それはそうだ。世界が違うのだから。
「榊原春、単刀直入に聞こう。お前は違法グッズを販売しているか?」
「…………はっ!?」
「このコースターに写っているのは俺達だ。だけど俺はこんなポーズをとった覚えはない。どうやってこの画像を作ったのかは分からんが、俺達のグッズを勝手に作り不正に販売しているのならやめてほしい」
何がどうなっているのか分からない。
もちろん不正販売なんてしているわけがない。
「ごめんなさい、どうして私がそんなことしてるって流れになってるんですか…?よく分からなくて」
すると、北斗くんは丁寧に教えてくれた。
昨日私が倒れているのを助けてもらったこと、謎のグッズを持っていたこと、それが見たこともないポーズとグッズだったこと、全てを教えてもらい、何となく理解できた。
おそらく私の世界のグッズに描かれる新規絵の彼らは、模写のようなものなのだろう。すごく精巧な模写。
「なるほど……」
「訴えたりはしない。ここでやめて貰えるならだが」
「やめるも何も、私販売してないです……」
「…嘘をついているようには見えないな。だったら俺をカラオケの達人に連れて行って欲しい。俺が販売元と直に話そう」
カラオケの達人は、私の世界では全国的なカラオケ店だった。
でも北斗くんのあの様子だとこの世界にカラオケの達人は存在していないようだし、カラオケの達人があったとしても配布しているわけがない。
どうしよう。このままじゃ訴えられちゃう……戸籍もないだろうから訴えることは出来ないと思うけど……
「榊原春、早く行こう」
「あ、あの……」
「どうした?」
「今からとても非現実的な話をするんですけど……」
私は北斗くんに全て話した。
あんさんぶるスターズというゲームがあること、Trickstarは画面越しに見ていたこと、私は3次元から2次元に飛ばされてしまったということ、帰る場所もないということ……
北斗くんはそんな突飛な話を表情一つ変えずに聞いてくれた。
「……だから、不正販売じゃないんですこれは……」
「…なるほどな」
「し、信じてくれるんですか?」
「いや、信じるのは難しい。申し訳ない」
やっぱり、と項垂れる。
そりゃそうだ。
私だってあなた達は2次元です。私は3次元から2次元に飛ばされてしまいました。なんて知らない人に聞いても信じられるわけがない。
「…何かその話を証明出来るものはないのか?」
「……え?」
「俺たちの秘密を知っているとか」
「信じてくれようとしてます……?」
「何事も疑いから入るのは良くない。それに昨日お前は俺に応援してると言ってくれた。信じたいというのが正直なところだ」
あまりのかっこよさにクラっとした。
なんとしても信じてもらおう。
でもどうすれば?
私はあんスタをやってなかったも同然だし、正直証明なんて出来る気がしない。
「…所持しているのは財布だけか?」
「は、はい…」
「財布の中身を見せて欲しい」
私はおずおずと財布を差し出す。
めちゃくちゃ疑われてるなぁ…
「……昨日」
「はい?」
「昨日俺と別れてから、榊原春は何をしていたんだ?」
「あ……い、家に帰ろうと思って……住所まで行ったんですけど、家がなくて……」
「この学院に戻ってきたのか?」
「はい…ここで目覚めたので、ここに戻れば元の世界に戻れるんじゃないかなって、期待して……」
思わず涙目になる。
会いたい、家族や友達に……
こんなに不安なことは無い。
「……夢ノ咲学院には、どうやって入った?」
「え……?だから、気づいた時には保健室に……」
「違う。昨日の夜だ」
昨日の夜?
再度戻ってきた時のことだろうか。
どうやって入ったとはどういう意味だろう?
「普通に校門から入りましたけど…」
「……ふむ」
北斗くんは何かを考える仕草をする。
そして衝撃の発言をした。
「榊原春、お前を信じよう」
「…………え!?」
「ん……」
誰かの声で目を覚ます。
体が何故か猛烈に痛い。
床が硬い。ベッドで昨日は寝なかったんだっけ?
なんだかとても長い夢を見たような気がする。
「…目を開けろ」
「……んん…」
眠い……まだ学校には行きたくない…
「……手荒な真似はしたくなかったが…」
次の瞬間、おでこに強い衝撃がピンポイントで来た。
バッと目が覚める。
「痛っ……」
「すまない。なかなかしっかりと目を開けなかったのでな」
どうやらデコピンをされたらしい。
目の前には、氷鷹北斗が居た。
「え、あ、え?氷鷹北斗……?」
「あぁ。お前の名前は?」
あ、そうだ。昨日、私はあんさんぶるスターズの世界に来てしまったんだっけ……
夢じゃなかったんだ……
「……名前は?」
「あっ、榊原春です……」
「ふむ……思ったよりすぐ名前を明かしたな」
「え?」
「榊原春、お前は何者だ?」
質問の意味がわからなくて首を傾げる。
「昨日、こんなものを手に入れた」
「……あ、コースター……」
それは、私が自分の世界で手にしていたコースターだ。
「お前はこれをどこで手に入れた?」
「え……?か、カラオケです」
北斗くんが眉をひそめ、カラオケ…と小さい声でつぶやく。
「どこのカラオケだ」
「え、えっと……こ、ここです」
財布に入っていた会員証を渡す。
北斗くんはそれを受け取り更に怪訝そうな顔をした。
「カラオケの達人……?聞いたことがないな」
それはそうだ。世界が違うのだから。
「榊原春、単刀直入に聞こう。お前は違法グッズを販売しているか?」
「…………はっ!?」
「このコースターに写っているのは俺達だ。だけど俺はこんなポーズをとった覚えはない。どうやってこの画像を作ったのかは分からんが、俺達のグッズを勝手に作り不正に販売しているのならやめてほしい」
何がどうなっているのか分からない。
もちろん不正販売なんてしているわけがない。
「ごめんなさい、どうして私がそんなことしてるって流れになってるんですか…?よく分からなくて」
すると、北斗くんは丁寧に教えてくれた。
昨日私が倒れているのを助けてもらったこと、謎のグッズを持っていたこと、それが見たこともないポーズとグッズだったこと、全てを教えてもらい、何となく理解できた。
おそらく私の世界のグッズに描かれる新規絵の彼らは、模写のようなものなのだろう。すごく精巧な模写。
「なるほど……」
「訴えたりはしない。ここでやめて貰えるならだが」
「やめるも何も、私販売してないです……」
「…嘘をついているようには見えないな。だったら俺をカラオケの達人に連れて行って欲しい。俺が販売元と直に話そう」
カラオケの達人は、私の世界では全国的なカラオケ店だった。
でも北斗くんのあの様子だとこの世界にカラオケの達人は存在していないようだし、カラオケの達人があったとしても配布しているわけがない。
どうしよう。このままじゃ訴えられちゃう……戸籍もないだろうから訴えることは出来ないと思うけど……
「榊原春、早く行こう」
「あ、あの……」
「どうした?」
「今からとても非現実的な話をするんですけど……」
私は北斗くんに全て話した。
あんさんぶるスターズというゲームがあること、Trickstarは画面越しに見ていたこと、私は3次元から2次元に飛ばされてしまったということ、帰る場所もないということ……
北斗くんはそんな突飛な話を表情一つ変えずに聞いてくれた。
「……だから、不正販売じゃないんですこれは……」
「…なるほどな」
「し、信じてくれるんですか?」
「いや、信じるのは難しい。申し訳ない」
やっぱり、と項垂れる。
そりゃそうだ。
私だってあなた達は2次元です。私は3次元から2次元に飛ばされてしまいました。なんて知らない人に聞いても信じられるわけがない。
「…何かその話を証明出来るものはないのか?」
「……え?」
「俺たちの秘密を知っているとか」
「信じてくれようとしてます……?」
「何事も疑いから入るのは良くない。それに昨日お前は俺に応援してると言ってくれた。信じたいというのが正直なところだ」
あまりのかっこよさにクラっとした。
なんとしても信じてもらおう。
でもどうすれば?
私はあんスタをやってなかったも同然だし、正直証明なんて出来る気がしない。
「…所持しているのは財布だけか?」
「は、はい…」
「財布の中身を見せて欲しい」
私はおずおずと財布を差し出す。
めちゃくちゃ疑われてるなぁ…
「……昨日」
「はい?」
「昨日俺と別れてから、榊原春は何をしていたんだ?」
「あ……い、家に帰ろうと思って……住所まで行ったんですけど、家がなくて……」
「この学院に戻ってきたのか?」
「はい…ここで目覚めたので、ここに戻れば元の世界に戻れるんじゃないかなって、期待して……」
思わず涙目になる。
会いたい、家族や友達に……
こんなに不安なことは無い。
「……夢ノ咲学院には、どうやって入った?」
「え……?だから、気づいた時には保健室に……」
「違う。昨日の夜だ」
昨日の夜?
再度戻ってきた時のことだろうか。
どうやって入ったとはどういう意味だろう?
「普通に校門から入りましたけど…」
「……ふむ」
北斗くんは何かを考える仕草をする。
そして衝撃の発言をした。
「榊原春、お前を信じよう」
「…………え!?」
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