君の視線はいつだって
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「……?どうしたの?あんずちゃん」
僕はあんずちゃんと街を歩いていた。
あんずちゃんは突然足を止め、後ろに戻りだしたのだ。
「あ、あんずちゃーん……?」
「……あ、あれ……」
僕も後ろに下がり、あんずちゃんが指さすほうを見ると……
「ひぃッ!」
そこには女性が倒れていた。
「え、ちょっま、ど、どうしよう!」
「きゅ、救急車」
「そ、そうだね!えっと、えっと、まずは意識があるか確認を……!」
あんずちゃんと僕は彼女に近づく。
「あ、あの……!大丈夫ですか……!」
「大丈夫ですか……?」
彼女はゆっくりと目を開ける。
ハッキリと意識は戻らないのかぼーっとした様子だった。
「きゅ、救急車呼びますね……!」
「……遊木……真……?」
スマホに救急車の番号を入力しようとした時、確かに彼女からそう聞こえた。
「……え?僕のこと、知ってるんですか?」
いや、まぁ……多少Trickstarとして活動はしてるけど、そんなに一般的な知名度はないと思うんだけどなあ……
もしかして、子役時代のことを知ってる……!?
いやでも今の僕はメガネかけてるし……!
ただ単にファンなのかな……
だとしたら嬉しいことだけど……
「……ねぇ、これ」
あんずちゃんが彼女の手元を指す。
彼女の手元には、丸い紙が数枚握られていた。
そしてそれには……
「僕の写真……?」
「私、こんな商品……知らない」
あんずちゃんが作ったんじゃないならこれは一体なんなんだろう?
イラストならまだしも、これは僕だ。僕の写真だ。
いつしたかも分からないポーズでしっかりと撮っている。
「あの……これモノマネさんとかですか……?」
彼女はコースターの方をちらっと見て「……遊木真と……氷鷹北斗……」と口にした。
あんずちゃんと僕は頭にハテナしか浮かばなかった。
「え……私の知らない間にこんなの作った?」
「ま、まさか!プロデューサーに相談なしにこんなの作らないよ……」
「だよね……」
救急車を呼ぶべきなのかも分からなくなった僕達は、とりあえず彼女を近くの公園に運んだ。
公園のベンチに彼女を寝かせる。
「あんずちゃん、どうする?」
「……救急車呼ぶのが普通だ思うけど……」
「この紙、気になりすぎるよね」
「もし勝手に作って……売ってるとかだったら……見逃せないし……」
どうしよう。彼女はそこまで体調が悪いわけでもなさそうだし……
どちらかというと寝ている感じだ。
「佐賀美先生に……電話するね」
「そうだね……こういうことは大人に任せよう……」
佐賀美先生に電話すると、とりあえずこちらに来てくれることになった。
彼女を改めて見てみると、何も持っていない。
カバンもないし……
もしかして、なにか事件に巻き込まれた?
嫌な想像ばかりして怖くなる。
彼女は声をかけると少し目を開けてくれるが、それ以外はずっと目を閉じて動かない。
何者なんだろうこの子……
歳的にはあんまり変わらなさそうだけど……
「この人、夢ノ咲の生徒かな」
「え?どうしたの?あんずちゃんいきなり」
「今気づいたんだけど……校章ついてる」
よく見ると、彼女の着ているTシャツの腰の部分に、夢ノ咲学院の校章がついていた。
「ほんとだ……え?でもなんで校章私服につけてるの?この子」
「……変な子なんじゃない?」
「あんずちゃん、その言い方は…」
そんな会話をしていると、佐賀美先生が車でやって来た。
「おーい、来たぞ」
「先生〜!この人です!夢ノ咲学院の生徒かもしれません!」
「お?あ、ほんとだ校章……警察にでも連れてこうかと思ってたが、夢ノ咲学院の生徒なら保健室で様子見るのもアリだな……お前らも来るか?」
「あ、僕らは今から打ち合わせがあって……」
今日はEveとの打ち合わせがある。
時間には余裕があるとはいえ、そろそろ向かわないとまずい。
「そうか。じゃあ俺が彼女を保健室に連れてく。一応起きたら何科の生徒か聞いておくけど、打ち合わせ終わったら様子見に来てくれ」
あんずちゃんと僕が頷くと、先生は彼女を後部座席に乗せ、車を走り出した。
「とりあえず一安心だね、あんずちゃん」
「だね」
あんずちゃんは心底ホッとしたような顔をする。
僕らは玲明学園へと急いだのだった。
僕はあんずちゃんと街を歩いていた。
あんずちゃんは突然足を止め、後ろに戻りだしたのだ。
「あ、あんずちゃーん……?」
「……あ、あれ……」
僕も後ろに下がり、あんずちゃんが指さすほうを見ると……
「ひぃッ!」
そこには女性が倒れていた。
「え、ちょっま、ど、どうしよう!」
「きゅ、救急車」
「そ、そうだね!えっと、えっと、まずは意識があるか確認を……!」
あんずちゃんと僕は彼女に近づく。
「あ、あの……!大丈夫ですか……!」
「大丈夫ですか……?」
彼女はゆっくりと目を開ける。
ハッキリと意識は戻らないのかぼーっとした様子だった。
「きゅ、救急車呼びますね……!」
「……遊木……真……?」
スマホに救急車の番号を入力しようとした時、確かに彼女からそう聞こえた。
「……え?僕のこと、知ってるんですか?」
いや、まぁ……多少Trickstarとして活動はしてるけど、そんなに一般的な知名度はないと思うんだけどなあ……
もしかして、子役時代のことを知ってる……!?
いやでも今の僕はメガネかけてるし……!
ただ単にファンなのかな……
だとしたら嬉しいことだけど……
「……ねぇ、これ」
あんずちゃんが彼女の手元を指す。
彼女の手元には、丸い紙が数枚握られていた。
そしてそれには……
「僕の写真……?」
「私、こんな商品……知らない」
あんずちゃんが作ったんじゃないならこれは一体なんなんだろう?
イラストならまだしも、これは僕だ。僕の写真だ。
いつしたかも分からないポーズでしっかりと撮っている。
「あの……これモノマネさんとかですか……?」
彼女はコースターの方をちらっと見て「……遊木真と……氷鷹北斗……」と口にした。
あんずちゃんと僕は頭にハテナしか浮かばなかった。
「え……私の知らない間にこんなの作った?」
「ま、まさか!プロデューサーに相談なしにこんなの作らないよ……」
「だよね……」
救急車を呼ぶべきなのかも分からなくなった僕達は、とりあえず彼女を近くの公園に運んだ。
公園のベンチに彼女を寝かせる。
「あんずちゃん、どうする?」
「……救急車呼ぶのが普通だ思うけど……」
「この紙、気になりすぎるよね」
「もし勝手に作って……売ってるとかだったら……見逃せないし……」
どうしよう。彼女はそこまで体調が悪いわけでもなさそうだし……
どちらかというと寝ている感じだ。
「佐賀美先生に……電話するね」
「そうだね……こういうことは大人に任せよう……」
佐賀美先生に電話すると、とりあえずこちらに来てくれることになった。
彼女を改めて見てみると、何も持っていない。
カバンもないし……
もしかして、なにか事件に巻き込まれた?
嫌な想像ばかりして怖くなる。
彼女は声をかけると少し目を開けてくれるが、それ以外はずっと目を閉じて動かない。
何者なんだろうこの子……
歳的にはあんまり変わらなさそうだけど……
「この人、夢ノ咲の生徒かな」
「え?どうしたの?あんずちゃんいきなり」
「今気づいたんだけど……校章ついてる」
よく見ると、彼女の着ているTシャツの腰の部分に、夢ノ咲学院の校章がついていた。
「ほんとだ……え?でもなんで校章私服につけてるの?この子」
「……変な子なんじゃない?」
「あんずちゃん、その言い方は…」
そんな会話をしていると、佐賀美先生が車でやって来た。
「おーい、来たぞ」
「先生〜!この人です!夢ノ咲学院の生徒かもしれません!」
「お?あ、ほんとだ校章……警察にでも連れてこうかと思ってたが、夢ノ咲学院の生徒なら保健室で様子見るのもアリだな……お前らも来るか?」
「あ、僕らは今から打ち合わせがあって……」
今日はEveとの打ち合わせがある。
時間には余裕があるとはいえ、そろそろ向かわないとまずい。
「そうか。じゃあ俺が彼女を保健室に連れてく。一応起きたら何科の生徒か聞いておくけど、打ち合わせ終わったら様子見に来てくれ」
あんずちゃんと僕が頷くと、先生は彼女を後部座席に乗せ、車を走り出した。
「とりあえず一安心だね、あんずちゃん」
「だね」
あんずちゃんは心底ホッとしたような顔をする。
僕らは玲明学園へと急いだのだった。