リレー小説

続き

2025/01/15 09:21
杏子作 「HUNTER×HUNTER」


「……シャルナーク達を尾行するの飽きちゃったから偶然いたゴン達に切り替えてみたんだけど、こっちもあんまり面白い事起きなさそうだね◆」

夜空を見ながら談笑しているゴン達の様子を少し離れた場所から、数十分前から観察していたヒソカ

彼等ならワクワクする事件を起こしてくれると踏み、身を隠していたらしいが、熱しやすく冷めやすい性格の彼はどうやらもう飽きたらしい

「とりあえず僕も今夜の寝床でも探そうかな♠」

ゴン達とは反対側へ歩き出そうとした矢先
面白い出来事が、ヒソカの元にやって来た


ピィープーゥ…♪

どこか懐かしいメロディーとラッパ音
そして、聞いた事あるような言い回し

「タマゴ〜、タマゴ〜♪
美味しい、美味しいタマゴはいらんかね〜♪
甘くてツルルンとした舌触り、ハマるよ〜♪」

「…………何これ❤」

目の前で妙なタマゴ販売を行うヘンテコじいちゃんに、目が点になり、開いた口が塞がらないヒソカ

そんな彼の周囲をうっとうしいハエみたいに

ブンブンと飛び回るタマゴのじいちゃん


「…む?…中々派手な服装の男じゃのぉ、お前さん」

「…変なタマゴのコスプレしてるアンタには言われたくないね♠で、一体何者なの◆?」

「ワシの場合は可愛いからいいんだもん☆」

「…そんな不気味な格好で、だもん…とか言われても気持ち悪さに磨きがかかるだけだよ◆」



「失礼な奴じゃなお前さんは、お前さんよりかはキュートでラブリーでチャーミングじゃわい、タマゴの殻を頭に被っとるし

…ワシは、タマゴじいさんじゃよ

ワシの課題をこなせそうな者達に
不思議なタマゴを配るのが使命じゃ」

エッヘンと大威張りするタマゴじいさんに呆れつつも、とある事を思い出すヒソカ


「(チャーミングもラブリーもキュートも同じ意味だったと思うけど…でもツッコむと面倒か❤

…そういえばクロロがこの島に来た目的って確か変なじいさんにタマゴを貰ったとか、貰わなかったとか…そんな理由だった筈

外見はタマゴの殻を頭に被ってて、タマゴの羽に目が妙にクリンクリンでメルヘンチックな、……もしかして……このじいさんの事♣?)

ねぇ君、僕に会う前もこうやって誰かにタマゴの勧誘とかしていなかったかい❤?

例えば黒髪オールバックで額中心に十字架があって、全身黒ずくめの中性的な男性とか◆」


「おぉ、よく知っておるな青年
お前さんとは違った意味で印象深い男じゃったよ

さてワシはあちらの小さな少年達にも急ぎ用があるから失礼するぞ、そして派手なお前さんには蛍光のパーティータマゴをプレゼントじゃ…!

課題はタマゴを渡す人物全てに渡したら
ワシから出題するからのー!楽しみに待っておれ」

ゴン達の元にタマゴの羽を激しく動かしながら向かうタマゴじいさんを見ながら、ヒソカは貰ったタマゴを指先でクルクル回す

「……どうすんのさコレ♣」


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