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―― ポッシュ・ド・サブレ ――
歳とりたくない!と思ってましたが、こうもあっさりと解決するとは思いませんでした。
そう――悪魔の実拾い食い――しました。
いや、だってさ…皆さん悪魔の実が落ちてたら、とりあえず拾って食べますよね??というわけで食べました。
え?どこで拾ったのかって…?クッキー島の海岸を散歩してたら拾いました。不味かったです。
そんな訳で、得た能力は…時計を操る能力。たぶんチクチクの実とか言うんじゃないですか?知らんけど。
その能力で出来ること、指パッチンでありとあらゆる時計を生み出せる(私は時計屋になることを決意した)、時計の針を動かせる(注:時間は操れない。要らねぇ)、時を止められる(生物だと数秒、無機物だと割と長い間、自分に対しては確認中)この3つである。時を止めるのは、恐らく相手の体内時計を止めてるんじゃないかな〜と推測。ただし、進めることも、戻すことも出来ないが。
そんな訳で、私はクッキータウンで時計屋を始めました!自分の年齢時計を止めながら!!
年取らないって最高だな、オイ!と思いながら過ごしてたんですけども、予想外の事件が発生しました。お忍びスタイルのクラッカー(中身)が客として訪れました。おまえ時計いんの?あ、ママのお茶会に遅れたら死だもんな、わかる!!
「…いらっしゃいませー」
基本的に私は店番しないタイプなので、用があればベルを鳴らしてくださいスタイルなんですけども、ベルがなって店に顔を出すと、真顔のクラッカー(中身)が私を見てるんですよ。一応、申し訳程度に挨拶?したけども、私困惑の極みですわ。
「おまえ…クコだな?」
ふぁー!!クラッカー(中身)が私を覚えてた!!いや、ありがてぇけど…忘れてくれてても良かったんですよ??あと真顔怖いやめて。
「そうですけど…貴方、くっ…きー?」
危うくクラッカーと言いそうになったが、無理やりクッキー(古の偽名)と呼ぶことに成功した。危なかった。
「――あぁ!
っと、再会を喜んでる場合じゃないな。
妹が嫁ぐんでな…時計でもと思ったんだが……」
真顔から一転、満面の笑みをうかべたクラッカー(クッキー)は、どうやら妹さんへの時計をご所望のようだった。兄弟多いし、贈り物も大変だろうな〜と勝手な想像をしつつ、どんな時計が良さそうか、妹さんについていくつか質問すると、やはりお菓子好きなようなので、お菓子のデザインの振り子時計に決まった。
「――じゃあ、早速用意しますね」
「あぁ、仕上がりは何時になる?」
――パチン。
クラッカー(クッキー)がそう言うのと同時に、私は指を鳴らす。すると私が思い描いていたものと寸分の狂いもない形の時計が私の前に出現する。
「お待たせしました。
こちらが商品になります」
「クコ、おまえ…悪魔の実の能力者……?」
ぐいっとクラッカー(クッキー)に時計を押し付けつつ、2万ベリーですと笑顔で告げるも、驚いた様子の声が被ったので、ちゃんと聞き取ってくれたのだろうか?2万ベリーだよ、早く払ってくれ。
「そうです。
お代は2万ベリーになります」
「いつからだ…?」
「2万ベリーになります」
「いや、そんなことより……」
「2万、ベリーに、なります!」
「お、おう…」
私の話を聞いてくれないクラッカー(クッキー)に笑顔で代金を告げると、何故か解せぬ顔でやっと払ってくれた。よかったー、まさか天下のクラッカー様(笑)がお代を踏み倒すのかと思った。
「ありがとうございましたー」
「……待て待て待て!
おれの電伝虫の番号だ。
後で、絶対に、電話しろよ!!」
良かった〜。と思って奥にひっこもうとすると、無駄に長い腕を使って私の肩を掴んだかと思うと、店の机の上のメモ帳を勝手に1枚引きちぎり、慌てた様子で何かを書き付けて私に渡してきた。クラッカー(クッキー)いわく、彼の電伝虫の番号らしいが…何故?
とりあえず、分かった。と頷くと、ガキの口約束?かのように、絶対だからな!忘れんなよ!!と何度も言いながら店を出ていった。
もう20を超えたいい大人なハズなのに子供っぽくて可愛いヤツだな……。