ゼロの執行人
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ゼロの執行人
28日
「っ、おなまーえ!!」
炎と煙が立ち込める中、男の叫び声が響く。安室に力なく寄りかかる女は彼を庇い、背中から直接爆風を浴びた。所々服が破け、ガラス片が刺さってきる。彼女はかろうじて立っていたが、やがて意識を失いパタリと倒れた。
「おなまーえ!!……はっ!」
ギィという音に彼は顔を上げる。安室は彼女の背中を痛めないように俵担ぎをし、崩れる鉄骨を避けた。二次爆発に備え彼は建物から距離を取る。
(これはテロに間違いない)
つい2分前の会話。
「降谷さん、1つ気がかりなことが」
「どうした?」
外に出た安室を追いかけるようにおなまーえが建物から出てきた。
「見てください。インターネットが開通するのは今日なんですけど、どこかからかアクセスした履歴が報告さ……」
ドォォーーン
「なっ!」
「降谷さん!!」
あまりに突然のことに安室はなすすべがなかった。しかし今会話していた女性は違った。危険を察知した瞬間、安室に飛びついて爆風が彼に及ぶのを防いだのだ。
(だが、この状況では事故で処理される可能性もある……)
安室はおなまーえを抱え、燃え盛る建物を睨みつけた。
****
コナンは絶賛ゴールデンウィークを満喫していた。阿笠博士の家でドローンに夢中になる子供達を尻目に、テレビのニュースを眺める。テレビは5月1日に行われる東京サミットと、同日に宇宙から帰還する無人探査機・はくちょうの話題で持ちきりだった。
「うわぁ!」
博士の悲鳴が外から聞こえる。どうやら子供達がコントローラーを取り合っているようだ。
「これ!………うーむ、ドローンのコントローラーを方向と速度とカメラの3つに分けるかのぅ」
どこまでも少年探偵団に甘い阿笠博士に、コナンは苦笑した。