Chapter.2
夢小説設定
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下着に黒のロングカーディガンを羽織り、いつものように寝室に向かう。
コンコンとノックをすれば「大丈夫だよ」という優しい声が中から聞こえた。
「今日は捜し物見つけられた?」
扉を開け、魔女避けのまじないで敷き詰められた部屋を慣れた様子で進む。
彼は指輪を惚れ惚れとした様子で見つめていた。
「うん。おなまーえのおかげかな。」
「…どういたしまして」
経緯が経緯なだけに、感謝の言葉を述べられてもしっくりこない。
おなまーえはカーディガンを脱ぎ、ベットのヘッドの部分にかけた。
白い足を毛布とベットの間に滑り込ませる。
彼の温かいぬくもりが感じられた。
「嬉しそうだね」
「そう見える?」
「とっても」
彼の金色の髪を耳にかけてあげる。
藍色の彼の目が欲情しているのがすぐにわかった。
「……食べる?」
「うん」
柔らかく、それでいて有無を言わさない力でおなまーえは押し倒された。
柔らかい枕に頭が深く沈み込む。
下着のホックは簡単に外された。
おなまーえをこうして相手にしているのはもちろん、彼には彼女という存在が現在進行形で多数いる。
要はこういった行為には慣れているのだ。
「っ、はっ」
ハウルのテクニックはそれはそれは上手の一言に尽きる。
前戯、本番、後戯まで何一つ手を抜かず、それでいて自然体に振る舞うのだ。
だがそんな彼に対し、ひとつだけ気になる点がある。
彼はどんなに昂ぶろうともキスだけは絶対にしない。
他の女の子にもそうなのかは知らないが、おなまーえ相手に唇にキスをしたことなど一度もない。
肌を重ねひとつになり、処女を喪失しても、ファーストキスだけは未経験であった。
「んんっ…」
胸の頂を吸われ甘い声をあげる。
目を閉じて好きなように胸を弄るハウルに、母性というか、可愛らしい子を抱いている感覚に陥る。
肩を寄せて彼の頭を抱えるようにすれば反対側の胸も空いている手で揉まれた。
「アっ、っ…」
柔らかくこねられ、時折指が先端を掠れて感じてしまう。
「もっ…大丈夫…だから…」
「……そう?」
頂きをぺろっとひと舐めすると、これまた慣れた手つきで下の下着を脱がされた。
「声は我慢しないでね」
「っ、善処…するっ…」
足の付け根から徐々に舌を這わせ、溢れる蜜を恭しく掬い美味しそうに飲んだ。
「ふっ……ン…んあ……」
先ほど我慢するなと言われたばかりだが、同じ家にマルクルが住んでいると考えただけで口元を押さえてしまう。
やんわりとその手を外され両腕とも拘束された。
「…んっ…女の子ってさ、触られる程に敏感になるよね」
「ハッ…知ら、ないっ…」
「おなまーえだってはじめの頃は全然濡れなかったのに、それが今はこんなになっちゃって。ほら、見てみなよ。」
「ひっ…あぁ!」
指を数回出し入れされ、おなまーえの目の前に持ってこられた。
彼の細い指にねっとりとした液体が張り付いている。
珍しい。
いつもは手っ取り早く終わらせるというのに、今日は前戯が長かった。
それほどまでに彼が上機嫌であるということだろうか。
「……見せなくて、いいから」
「……わかったよ。早く終わらせよっか。」
「ん」
彼の探し物の検討はだいたい付いている。
稀に朝早くおなまーえが起きると、彼は夢の中でとある女性の名前を呼んでいた。
うわ言のように『ソフィー、ソフィー』と。
それが昔の彼女の名前なのか、憧れの女の子の名前なのかはわからないが、ここ十数年で彼の口から聞いた女の子の名前はこの『ソフィー』くらいだ。
「んっ、あっ、ゔっ…っ…!」
「ハッ…」
2人の吐息が混じりあう。
わかっている。これはただの魔力供給で互いに恋愛感情なんて一切ない。
おなまーえも、ハウルに優しく愛を囁いてほしいわけではない。
嫉妬なんてお門違いである。
「っ、イきそ…」
「はぁっ!アっ!」
でもいつだって、この瞬間だけは心もお腹も満たされるのだ。
この時間だけは誰にも奪われたくない。
「…っ!」
「ぁっ…んっ…!」
体液で心と体が満たされた分、おなまーえの魔力はごっそりと持っていかれた。
ハウルがクタリとおなまーえに覆いかぶさる。
送り込まれた魔力をゆっくりと味わっているのだ。
対して送り込んだ方のおなまーえは反動で目が虚だった。
「ハウ…ル…」
「なに、おなまーえ」
「いっぱい…食べた?」
「ああ。もう十分だから、寝ていいよ。」
「そ…よかっ…た…」
(どうかいつまでもこの関係が長く続きますように……)
ベットに沈み、彼女はまだ荒い息のまま夢の世界に行ってしまった。
****
ルーチーンというのは恐ろしいもので、あんだけ魔力を持っていかれたというのに相変わらず朝早くに目が覚めた。
いつもの通りにベットを抜け出して、いつもの通りにシャワーを浴びて、いつもの通りに朝市に向かう。
ただ一つ違ったのは、今日はそのあと珍しく外出したことだった。
一昨日購入した帽子を被り、外向けのシンプルな白色のワンピースを着る。
まずは帽子のお礼から。
話がわかる人であれば魔法具作りの協力をお願いしよう。
彼女は先日の帽子屋に足を運んだのである。