ハウルの動く城
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ここまでお読みくださりありがとうございました!
ジブリ作品に裏を入れるという愚行をしてしまいました!
もし訴えられたら私死にますね!
ひさびさに魔法もの書きたいなーと思って、こちらの作品をチョイスしました。
魔法便利。
書きやすい。
さて、ここから先は没ネタの供養です。
注意文を読んでからお読みくださいませ!
【ハウル アナザーストーリー】
引っ越しした直後に夢主が目覚めて、荒地の魔女が不穏なことを言った場合。
なんかギャグっぽくなったうえ、途中まで書いてて続かなかったので没になりました。ふんふんと思って読んで頂ければ幸いです。
****
「ハウルならソフィーと出かけてるわよ。プレゼントとか言ってたわね。」
「……彼がソフィーさんに浮気していると?」
「あらぁ、そんな露骨なこと言ってないわよ。でもアンタがそう思うならそうなんでしょうね。」
たまにふと戻る以前の荒地の魔女のような雰囲気におなまーえは尻込する。彼女はそれ以上は何も言ってはこなかった。だがおなまーえの心に陰を落とすのには十分に効果を発揮した。
「…………」
おなまーえはじっと扉を見つめる。ハウルがソフィーに愛を囁いている?そんなことは想像したくなかったが、一度抱いた疑念はそうそう払拭できない。
(疑いたくはない、から……)
おなまーえはその扉に手をかけた。
****
「――――あたし、ハウルが怪物だって平気よ。」
「僕は、ソフィー達が安心して暮らせるようにしたいんだよ。ここの花を摘んでさ、花屋さんをあの店でできないかな?ねっ、ソフィーなら上手くやれるよ!」
「そしたらハウルは行っちゃうの?」
「あたし、ハウルの力になりたいの。あたし綺麗でもないし、掃除くらいしかできないから……。」
「ソフィー、ソフィーは綺麗だよ!」
まるでよくできたロマンス映画でも見るような気持ちでおなまーえは二人のやりとりを見ていた。ソフィーの陰に隠れて、ハウルからはおなまーえのことは見えない。
おなまーえは深呼吸を一つして心を落ち着けた。こういう時は状況確認が先だ。焦って相手を責めるのは良くない。ちゃんと話も聞かなくては。彼女は自身に言い聞かせるように胸に手を当て――先日作ったばかりの魔力兵器を構えた。
スチャッ
その目には容赦がなかった。
「………これは言い訳の余地なく引導を渡していい感じよね?」
「ん?おなまーえか、なんでここに………待て!落ち着け!」
「問答無用」
やっとこちらに気づいたハウルがソフィーの腕を引き、自身の後ろに庇う。その一挙一動が頭にきた。もう我慢する必要はないだろう。キュイイイと魔力エネルギーが圧縮される。
ズドーンッ
おなまーえの怒りのパワーを込めて、ミサイルが放たれた。それはハウルとソフィーの横をすれすれに通過すると、さらにその後ろを飛んでいた航空母艦に衝突した。
「あれは…」
「気づいてなかったみたいだから。危機感足りてないですよ、おにーさん。」
一面花畑。落ち行く航空母艦を救護するため、一行の頭の上をもう一機通っていく。
「こんなところを通るなんて……」
「軍艦?」
「町や人を焼きに行くのさ。」
「敵?味方?」
「どっちでも変わりはしないよ。こんなに接近されても気づかなかったなんて、あなた頭の中までお花畑になっちゃったんじゃない?」
「ちょっと辛辣だなぁ。後でちゃんと僕の話聞いてね。」
「どうしよっかな」
ハウルは左手を掲げると、今頭の上を通り過ぎていった機体に魔力で干渉した。船の中のコントロールルームで羽を動かす装置を弄ったのだろう。うねっていた羽が硬直した。
「止まっちゃった。ハウルがやったの!?」
「ちょっといじった。落としゃしないよ。」
ハウルの左腕の腕は灼け爛れ、黒い羽が生えていた。ソフィーがその異変に気付く。心配する彼女を宥めて、彼は冷静に状況を確認した。
「おっとっと、気付かれたかな?」
「やり方下手すぎ。30秒稼ぐから、その間にソフィーさんを。」
「十分だ」
ハウルはソフィーを抱えて空を飛んだ。彼女を無事家まで届けられたらこちらに帰ってきてくれるだろう。母艦から吐き出されたのは、サリマンの使いの中でも一番下っ端の存在。人間を無理矢理悪魔の使いにした、非人道的な実験の成果。おなまーえは持っている武器を迎撃兵器に持ち替えた。
****
30秒とは短いようで長く感じるものだ。
後ろに行かせないために、おなまーえの前に巨大な結界を張った。気休め程度のものなので奴らの体当たりで簡単ににヒビが入る。その間に迎撃弾を撃ち込み、敵の数を減らしていた。
「っ……」
ヒュッと風を切る音が聞こえた。
「おまたせ」
ふわっと体が持ち上がる。おなまーえはハウルの首に足をかけクルッと一回転して彼の背に乗る。
「ソフィーさんは?」
「ちゃんと家に届けたよ」
「………好きなの?彼女のこと」
「人として尊敬はしてるよ」
「………ふーん」
信用していないぞという視線を送ると、彼は苦笑いをする。二人はこの花畑と城をつなぐ扉に近づいた。
「おなまーえも降りて」
「嫌。あなたと一緒に行く。」
「ダメだ。もうボロボロじゃないか。」
ハウルの指摘通り、おなまーえは満身創痍であったが、彼を一人で行かせたくなかった。
「私、あなたの事好きだよ、ハウル」
「………今言うの、それ」
扉はもう目と鼻の先にある。ハウルは迷わずそこにおなまーえを放り込んだ。
「ハウル!!」
「待ってて。必ず帰るから。」
遠く離れて行く彼は振り返らず飛び去って行った。おなまーえはそのまま扉にぶち当たり、玄関に転がり込んだ。
「イッ…たぁー……」
以上です!ありがとうございました!
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