第1夜 黒の教団
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燃え盛る炎をバックにこちらをじっと見つめる姉の前で、おなまーえは立ち尽くしていた。
建物が倒れ、人の焼ける匂いがする。
「ルル姉…?」
「……」
自信なさげにおなまーえは姉の名を呼ぶ。
だが彼女は何も言わず、踵を返して炎の中を悠々と歩き始める。
「まっ、待って……あつっ」
咄嗟に追いかけようとしたが、炎が立ちはだかり、姉の背を見つめることしかできない。
「待ってよ!ルル姉なんでしょ!?」
肌の色は素の白いものではなかったが、あれは確実に姉のはずだ。
十数年間、共に育ってきた彼女のはずだ。
「っ……」
伸ばした手は届かず、声をかけても返事をくれない。
なぜ街が焼けているのか。
なぜ姉が1人でこんなところにいたのか。
なぜ彼女は暑さの中でも歩いていけるのか。
おなまーえにはわからなかった。
「ルル姉…!」
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