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監禁生活1日目
おなまえは?
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なんで、こうなったのだろう。
辺りを見回してみてもカーテンが閉ざされた窓と、私が眠っていたマットレス。
それから埃を被っている本棚しかない。
「…足枷って、いつの時代なの…。」
そう呟いてみても、私の言葉に返事をしてくれる人は誰もいなかった。
その日の私は、気分が最悪だった。
大学に入ったはいいけど、やりたい事が見つからず自分の将来を模索する日々。
息抜きがてら楽しみながら働いていたバイト先は、新人が大きいミスをやらかしそれを私に擦り付けられクビ。
「…いっその事このまま死んでアイツら苦しめるのもありだよね。」
なんて馬鹿げたことを口にして見ても、私のために足を止める人なんて1人も居ない。
…はずだった。
「では、その命を我々ヴィラン連合のために使って頂けませんか?」
「えっ…?」
気がついたら後ろにいた黒いモヤモヤ。
それが人だと認識する前に私の目の前に大きな黒い渦が現れ、その恐怖に私は意識を手放した。
「…で、今に至る訳だ。」
いや、思い出した所でなんも良いことないな。
なんて一人ノリツッコミをしてみるが、変わらずシン…と静まり返っている部屋。
普通に考えて、私は誘拐されたのだろう。
よく知らないけど、あのモヤモヤの人は我々ヴィラン連合のためにと言っていた。
ヴィラン連合、という名前はよくニュースで流れていたから覚えているけど…。
「殺されるのかな…?まだ人生18年で?さすがに短すぎだよ、僕達の冒険はまだまだ続くだよ。」
“私の人生打ち切りかよー。” とマットレスに倒れ込んだ瞬間、そこに人が1人眠っていたことに初めて気づいた。
思いっきり倒れ込んだせいで腹にエルボー入ってしまったのは不可抗力だ、私は悪くない。
「大丈夫ですかっ?」
「っ…攻撃してきた奴が言う台詞かよ…。」
「ご、ごめんなさいっ…!!」
モゾっ…と身体を捩ってお腹をさするその人にとりあえず生きていてくれてよかったと安堵する。
見た目痩せてるし微動だにしないから万が一死体とかだったらどうしようかと思ったのだ。
「…今何時だ…?」
「そ、そうねだいたいね?」
「…殺すぞ。」
「すみませんっ知りませんっ!!」
“ていうか時計がないから分かりませんっ!!” と謝りながら離れれば、その人は面倒くさそうにゆっくりと起き上がる。
と同時に優しい風が吹いてフワリと揺れたカーテン。
その隙間から差し込まれた光が照らしたその人の顔は、酷く荒れているにも関わらず綺麗だと思ってしまった。
「っ…。」
「眩しい…。」
「あ、のっ…アナタも誘拐されたんですか…?」
そう尋ねてみれば、相手は驚いたように目を見開いたまま固まってしまった。
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