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監禁生活1日目
おなまえは?
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ふと隣にいた暖かいぬくもりが離れていく感覚がした。
と同時に自分の意識が浮上していく。
そうだ、アイツを寝かせたら眠くなって…俺も隣で眠ってしまったのだろう。
「殺されるのかな…?まだ人生18年で?さすがに短すぎだよ、僕達の冒険はまだまだ続くだよ。」
相変わらず、うるさい奴だ。
そんな事を思いながらゆっくり目を開ける。
が、“私の人生打ち切りかよー。” なんてよく分からないことを言いながら降ってきたソイツのせいでそれは未遂に終わってしまった。
「大丈夫ですかっ?」
「っ…攻撃してきた奴が言う台詞かよ…。」
「ご、ごめんなさいっ…!!」
衝撃を受けた腹を手で擦る。
あぁ、本当に…戻ってきたんだと、これは夢じゃないんだと、その時やっと実感できた。
「…今何時だ…?」
「そ、そうねだいたいね?」
「…殺すぞ。」
「すみませんっ知りませんっ!!」
“ていうか時計がないから分かりませんっ!!” と叫びながら俺から離れるソイツ。
そうか、何も覚えていないから俺の手なんて取ってくれるわけがないのか。
「(仕方ないこと、だ…。)」
ゆっくりと起き上がりながらそんな事を思う。
これから思い出してもらえばいいのだ。
時間は腐るほどあるのだから。
「眩しい…。」
「あ、のっ…アナタも誘拐されたんですか…?」
フワリと揺れたカーテンをの隙間から差し込む光に目を細めていれば聞こえた、彼女の馬鹿みたいな質問。
普通に考えて、こんな男を誘拐してくる奴がいるだろうか。
そう思わずにはいられなかった。
「…違う。」
「!あ、えっ…?」
「こんな男を誘拐してどうする…。」
“誘拐されて来たのはお前だけだ。” と言えば、相手はヘラリと笑う。
あぁ、懐かしいな…。
昔もそうやって笑っていた。
「綺麗な人だったのでついっ…。」
「!…悪趣味だ。」
「えっ…。」
フラリと立ち上がり、彼女を残して部屋を出る。
本当に彼女が戻ってきた。
俺の、大事な名前が…。
「ようやく戻ってきた…。」
そんな俺の呟きは、誰の耳にも聞かれることなくゆっくりと消えていった。