短編小説

【主な登場人物】
・魔男のマナン

【注意】
・BL表現を含んでおります。






『これだから人間って奴は』





ここ数年ねぇ、アッシのお気に入りの人間がいるんですよぉ。

その男はねぇ、すました顔の下に大した野心と激情を秘めた奴でさぁ。
畏れ多くも、この国の第二王子サマに恋焦がれて、彼をどうにか自分のもんにできないかって画策してるような男なんでさぁ。

なぁんで、そんな高嶺の花に手を出そうとしてるのかねぇ?

アイツは顔も良いし、度胸も据わってて剣技にも社交術にも優れた、将来有望な男だってんのにねぇ。
望めば、どんな階級の女だって選びたい放題だろうに。

なんだって、よりにもよって王族で…しかも、宗教上禁忌とされてる同性に惚れちまったんだか。


これだから、人間って奴は面白いねぇ。


アッシの創作魂に火を付けてくるのは、いつだってこういう類の人間なんでさぁ。

アイツの恋の行く末ってやつを、アッシは見届けねぇといけねぇ。


「二人はいつまでも幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」になるといいんだがねぇ……。







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