なんでもない、ただの愛
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
木ノ葉隠れの里に戻ってきた。
蒼は暗部に報告があると言ってすぐに去っていった。
俺も自分の巣に戻ろう…
次に彼女と会えるのはいつになるだろうか…。
彼女の顔を見れるのはいつになるだろう…。
ハッとした。これでは俺が彼女に恋焦がれているようじゃないか。しかしそんな気持ちになるような展開が見当たらない。
見当たらない…。いや、確かに彼女の真面目さや純新無垢な面は何度か見てきた。だからといってそれが恋心なのか間接的ではあるが部下への情なのかと聞かれたらなんと答えたらいいのか分からない。なんせ32の俺が20代女性に手を出すなんて気持ち悪くないか?ナシだろう。
火影室に戻ると大量の仕事が待っていた。
この書類の数…はぁ…俺に安息の地はないのだろうか。
安息…安息…
「火影様」
コンコン、とノックの音がした。シカマルの声だ。
「入れ」
「…暗部と極秘任務に向かったそうですね。俺ら上忍に任せてくれりゃいいのに…」
「あぁ…上忍の頃の癖が抜けなくてな、それから急を要していたから俺直々に任務を受けた」
「だとしても火影様が留守の間結構大変だったんすからね。これからは事前に連絡してください」
「すまんすまん、気をつけるよ」
「……龍神の娘に会ったそうですね」
そこまで耳に入っていたのか。というかあの子は龍神の娘という呼称がついているのか。
「あぁ、暗部から彼女しか手配できなかったから」
「どうでしたか?力の程は」
「龍神の力を持っているからな、他の暗部と比べても頭2つ抜けてるよ」
「そうすか…謎が多いんで俺も気にはなっていました。そんなに強いんすね」
「今回の任務は殆ど彼女の手柄だよ。俺を守りながらも戦えていた。かなり強いよ」
「そうなんすね。俺も見てみたかったっす。龍神の力」
「暗部だからな…なかなか会う機会も…」
コンコン
再びノックの音がした。
「カカシ様!」
蒼だ。
「入れ」
蒼は面をしていた。
「失礼します!…あ、先客でしたか」
「…シカマル、ナイスタイミングだ。彼女が今回任務を手伝ってくれた子だよ」
「じゃあこの人が龍神の…」
「蒼、面を外せるか」
「はい!…奈良シカマル君ですよね」
「あ、はい…なんで名前…」
「下忍の頃から秀でた頭脳を持っていたと聞いています。有名ですよ。あっ、わたしは蒼といいます。いつか一緒に任務できるといいですね」
「そっすね…。まぁ、任務なんてない方がいいんすけどね」
「あはは、確かに。そうだ、カカシ様、今回の任務の報告を終えました。書類に目を通して頂き印をください。よろしくお願いします。では失礼します!」
そそくさと蒼は去っていった。
「なんか意外でした…もっと冷徹なイメージが…」
シカマルが言うことも理解出来る。
「うーん、味方としては冷徹とは程遠いけど、敵には容赦ないよ。暗部なだけあって基本殺すために任務受けてるからね」
「あの笑顔で殺戮…全然想像できないっす。任務なんてない方がいいって言ったけど、やっぱり一度戦ってるところ見てみたいっすね」
「一度手合わせしてみたらどうだ?」
「そんなことできるんすか?俺勝てる気しないですけど」
「俺も任務前に術を見せてもらったことがあるよ。見る価値はあると思う」
「じゃあ交渉お願いします。俺には権力ないんで」
「わかった。伝えておくよ」
そうしてシカマルは部屋を後にした。
蒼が書類を受け取りに来た時にでも頼んでみるか。
…それっていつになるんだろう…。
とりあえず溜まっている仕事に手をつけた。
…
…
…
あれから3日が経った頃、蒼が書類の受け取りにやってきた。
「カカシ様!何か頼み事があるかのような表情ですね!」
「勘が鋭いな…こないだ会ったシカマルなんだけど、蒼と手合わせしたいそうだ」
「演習ですね!喜んで引き受けます!」
「じゃ、シカマル呼んでくるから演習場で待っててくれ」
話はとんとんと進み、シカマルだけじゃ不安なので俺もついていくことにした。
「では、奈良シカマル君、よろしくお願いします!」
「お願いします。殺さない程度に」
「模擬戦開始!」
俺の合図でシカマルは影真似の術を繰り出した。
「なるほど…影で縛る術ですね…ならば…龍金眼!」
「シカマル!目を合わせたら…!」
遅かったようだ。シカマルの影は蒼に届かず、
何が起こったかわからない様子だった。
「龍金眼と目が合えば、貴方は私より速く動くことはできません」
次いで…
「カプセル」
始まった…が、蒼の独擅場だ。
「龍神の名のもとに、太陽の日となせ!」
いきなり死人が出る術を使わないでくれ…ここで止めて置くか…。
ボフン!
「?!…分身の術?!今までのは分身だったのか?!」
だとしたら本体は…
「影真似の術!影首縛り「龍遁!龍神の舞!」」
蒼が影ができない所まで浮いて行った。
「今ちょうど正午。お天道様は真上にいる」
「火影様、浮くなんて聞いてないんすけど」
「俺もしてやられたよ…」
シカマルがクナイや手裏剣を投げても蒼は素早く避ける。
「分身の術!」
シカマルは本体を分身に投げ飛ばさせ、蒼のいる所までたどり着いた。
「これでどうだ!」
クナイを至近距離で切りつけるシカマル。
「龍遁!龍のヒナゲシ!」
攻撃を受けながら術を発動した蒼。
「なんだ、これ…」
なんだ?何が起きている?シカマルの様子がおかしい…。
「段々眠く…」
そのままシカマルは倒れながら眠ってしまった。
「ふぅ。ま、手合せとしてはこんなもんでしょう」
「いや、シカマル眠っちゃってるし…」
「2〜3時間したら目が覚めますよ。安心してください」
「とりあえず連れて帰るか…」
「シカマル君、やはり頭がいいですね。キレがある」
「宙に浮かれちゃ影真似も発揮できないから、ある意味シカマルの天敵かもなぁ」
「影真似受けたら困りますからね。龍金眼使っても結局縛られてしまう」
「弱点はあるんだな。互いに特訓させたら強くなるかもなぁ」
「確かに!カカシ様、週に一度、できればでいいんでシカマル君と修行させてください!」
「まぁ、返事はシカマル次第だね…目が覚めたら聞いておくよ」
「ありがとうございます!」
「蒼はクナイで受けた傷、大丈夫なのか?」
「治癒忍術があるので大丈夫ですよ」
「そうか…とりあえず今日はここまでだな」
「お疲れ様でした!」
シカマルを医務室に寝かせて3時間ほど経って様子を見に行ったら、なぜ医務室にいるんだという顔をしていた。
蒼と修行しないかと提案したら、「めんどくせーけどいいっすよ」と答えた。
蒼にもその事を伝えると喜んでいた。
「ただし、シカマルは俺の右腕的存在だ。負傷されたら困るから、俺の監視下で行うこと。」
そう言うと、蒼は「過保護ですねぇ」と困った顔をしていた。
ま、口実はなんであれまた彼女と関わりが持てると思うと、なんだか少し嬉しかった。
蒼は暗部に報告があると言ってすぐに去っていった。
俺も自分の巣に戻ろう…
次に彼女と会えるのはいつになるだろうか…。
彼女の顔を見れるのはいつになるだろう…。
ハッとした。これでは俺が彼女に恋焦がれているようじゃないか。しかしそんな気持ちになるような展開が見当たらない。
見当たらない…。いや、確かに彼女の真面目さや純新無垢な面は何度か見てきた。だからといってそれが恋心なのか間接的ではあるが部下への情なのかと聞かれたらなんと答えたらいいのか分からない。なんせ32の俺が20代女性に手を出すなんて気持ち悪くないか?ナシだろう。
火影室に戻ると大量の仕事が待っていた。
この書類の数…はぁ…俺に安息の地はないのだろうか。
安息…安息…
「火影様」
コンコン、とノックの音がした。シカマルの声だ。
「入れ」
「…暗部と極秘任務に向かったそうですね。俺ら上忍に任せてくれりゃいいのに…」
「あぁ…上忍の頃の癖が抜けなくてな、それから急を要していたから俺直々に任務を受けた」
「だとしても火影様が留守の間結構大変だったんすからね。これからは事前に連絡してください」
「すまんすまん、気をつけるよ」
「……龍神の娘に会ったそうですね」
そこまで耳に入っていたのか。というかあの子は龍神の娘という呼称がついているのか。
「あぁ、暗部から彼女しか手配できなかったから」
「どうでしたか?力の程は」
「龍神の力を持っているからな、他の暗部と比べても頭2つ抜けてるよ」
「そうすか…謎が多いんで俺も気にはなっていました。そんなに強いんすね」
「今回の任務は殆ど彼女の手柄だよ。俺を守りながらも戦えていた。かなり強いよ」
「そうなんすね。俺も見てみたかったっす。龍神の力」
「暗部だからな…なかなか会う機会も…」
コンコン
再びノックの音がした。
「カカシ様!」
蒼だ。
「入れ」
蒼は面をしていた。
「失礼します!…あ、先客でしたか」
「…シカマル、ナイスタイミングだ。彼女が今回任務を手伝ってくれた子だよ」
「じゃあこの人が龍神の…」
「蒼、面を外せるか」
「はい!…奈良シカマル君ですよね」
「あ、はい…なんで名前…」
「下忍の頃から秀でた頭脳を持っていたと聞いています。有名ですよ。あっ、わたしは蒼といいます。いつか一緒に任務できるといいですね」
「そっすね…。まぁ、任務なんてない方がいいんすけどね」
「あはは、確かに。そうだ、カカシ様、今回の任務の報告を終えました。書類に目を通して頂き印をください。よろしくお願いします。では失礼します!」
そそくさと蒼は去っていった。
「なんか意外でした…もっと冷徹なイメージが…」
シカマルが言うことも理解出来る。
「うーん、味方としては冷徹とは程遠いけど、敵には容赦ないよ。暗部なだけあって基本殺すために任務受けてるからね」
「あの笑顔で殺戮…全然想像できないっす。任務なんてない方がいいって言ったけど、やっぱり一度戦ってるところ見てみたいっすね」
「一度手合わせしてみたらどうだ?」
「そんなことできるんすか?俺勝てる気しないですけど」
「俺も任務前に術を見せてもらったことがあるよ。見る価値はあると思う」
「じゃあ交渉お願いします。俺には権力ないんで」
「わかった。伝えておくよ」
そうしてシカマルは部屋を後にした。
蒼が書類を受け取りに来た時にでも頼んでみるか。
…それっていつになるんだろう…。
とりあえず溜まっている仕事に手をつけた。
…
…
…
あれから3日が経った頃、蒼が書類の受け取りにやってきた。
「カカシ様!何か頼み事があるかのような表情ですね!」
「勘が鋭いな…こないだ会ったシカマルなんだけど、蒼と手合わせしたいそうだ」
「演習ですね!喜んで引き受けます!」
「じゃ、シカマル呼んでくるから演習場で待っててくれ」
話はとんとんと進み、シカマルだけじゃ不安なので俺もついていくことにした。
「では、奈良シカマル君、よろしくお願いします!」
「お願いします。殺さない程度に」
「模擬戦開始!」
俺の合図でシカマルは影真似の術を繰り出した。
「なるほど…影で縛る術ですね…ならば…龍金眼!」
「シカマル!目を合わせたら…!」
遅かったようだ。シカマルの影は蒼に届かず、
何が起こったかわからない様子だった。
「龍金眼と目が合えば、貴方は私より速く動くことはできません」
次いで…
「カプセル」
始まった…が、蒼の独擅場だ。
「龍神の名のもとに、太陽の日となせ!」
いきなり死人が出る術を使わないでくれ…ここで止めて置くか…。
ボフン!
「?!…分身の術?!今までのは分身だったのか?!」
だとしたら本体は…
「影真似の術!影首縛り「龍遁!龍神の舞!」」
蒼が影ができない所まで浮いて行った。
「今ちょうど正午。お天道様は真上にいる」
「火影様、浮くなんて聞いてないんすけど」
「俺もしてやられたよ…」
シカマルがクナイや手裏剣を投げても蒼は素早く避ける。
「分身の術!」
シカマルは本体を分身に投げ飛ばさせ、蒼のいる所までたどり着いた。
「これでどうだ!」
クナイを至近距離で切りつけるシカマル。
「龍遁!龍のヒナゲシ!」
攻撃を受けながら術を発動した蒼。
「なんだ、これ…」
なんだ?何が起きている?シカマルの様子がおかしい…。
「段々眠く…」
そのままシカマルは倒れながら眠ってしまった。
「ふぅ。ま、手合せとしてはこんなもんでしょう」
「いや、シカマル眠っちゃってるし…」
「2〜3時間したら目が覚めますよ。安心してください」
「とりあえず連れて帰るか…」
「シカマル君、やはり頭がいいですね。キレがある」
「宙に浮かれちゃ影真似も発揮できないから、ある意味シカマルの天敵かもなぁ」
「影真似受けたら困りますからね。龍金眼使っても結局縛られてしまう」
「弱点はあるんだな。互いに特訓させたら強くなるかもなぁ」
「確かに!カカシ様、週に一度、できればでいいんでシカマル君と修行させてください!」
「まぁ、返事はシカマル次第だね…目が覚めたら聞いておくよ」
「ありがとうございます!」
「蒼はクナイで受けた傷、大丈夫なのか?」
「治癒忍術があるので大丈夫ですよ」
「そうか…とりあえず今日はここまでだな」
「お疲れ様でした!」
シカマルを医務室に寝かせて3時間ほど経って様子を見に行ったら、なぜ医務室にいるんだという顔をしていた。
蒼と修行しないかと提案したら、「めんどくせーけどいいっすよ」と答えた。
蒼にもその事を伝えると喜んでいた。
「ただし、シカマルは俺の右腕的存在だ。負傷されたら困るから、俺の監視下で行うこと。」
そう言うと、蒼は「過保護ですねぇ」と困った顔をしていた。
ま、口実はなんであれまた彼女と関わりが持てると思うと、なんだか少し嬉しかった。