なんでもない、ただの愛
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シカマルに蒼の出生を調べるよう依頼してから一週間後…
「火影様、蒼の件で報告があります」
「!!…何か分かったことはあったか?」
「分かった、というか、まだ憶測なのですが……五代目から聞いた話になります。100年以上前から伝えられる龍神の話はしましたよね。その龍神なんですが、言い伝えによるとチャクラで人間のような姿になれるそうです。俺らで言う変化といったところでしょうか…。で、次に蒼の苗字を調べそれらしき血筋を辿ったのですが、代々生まれてくる赤子は女性のみで、自分が産んだ子供の父親が全員不詳になっています」
「……以前氷川ヒョウガという反逆者が、蒼の事を龍神と人間の間に生まれたと子供だと言っていたな……」
「噂は俺の方にも上がってきました。一般常識では考えられないことですが、辻褄は合います」
「変化の話もだけどこりゃ……結局龍神に会うしかなさそうだなぁ……」
「だと思います。俺ら人間で調べられるのはここまでが限度かと」
「ありがとう。なんとかしてみるよ」
シカマルは任務があるので出ていった。
さて、蒼にどう伝えるか……。
コンコン
「カカシ様!」
「蒼」
「任務の報告書を持ってきました!印をください!」
「うん……また取りに来て。それからさ……」
一か八か、言ってみるしかない。
「龍神と俺二人で話すことってできない?」
5秒ほどの間……。
「私には言えないことなんですか?」
「うーん、"まだ"言えない、かな。言えるようになったらちゃんと話すよ」
「それならわかりました!今日話しますか?」
「うん、お願いしようかな」
「じゃあ、夕方広い場所…演習場でお待ちしております!」
「ありがとう、よろしくね」
蒼の許可はもらった。あとは龍神が話してくれるかどうかだ。
あとは、蒼を産んだ母親の消息か……。
悶々としながら仕事をしていたら、あっという間に夕方になった。
「蒼」
「カカシ様!」
「遅れてごめんね。頼んだ側なのに」
「大丈夫ですよ!じゃ、龍神様を呼び出しますね!」
蒼はふぅ、と深呼吸して詠唱を始めた。
「龍の神よ、天の御加護を賜り大地に出でよ!」
前回同様、蒼の腹部の呪印が浮かびあがる。
巨大な龍神が現れた。
「龍神様!カカシ様が二人で話をしたいそうなので、私は離れたところにいますね!」
「……火影か…何用だ」
「…単刀直入に聞く。蒼はお前と人間の間にできた子供か?」
龍神は目を細めてプシューと息を吐いた。
「ヌシよ、ワシが人間化できることを知っているようだな」
「昔から言い伝えがあるんだ、龍神は人間のような姿になれると。それから、蒼の出生記録、先代以前の記録を辿らせてもらった。父親が不明だと」
龍神はしばらく黙り込んでいたが、ゆっくりと視線を合わせた。
「……いかにも。ワシが蒼の父親だ。代々一ノ瀬家は女しか生まれず、産まれた女は16になるとワシに嫁ぎ、子を産み、死ねばワシの血肉となる契を結んでいる。が、それは今までの過去の話。今ワシは蒼に封印されておる。嫁ぐこともなくなった。もし蒼がヌシの元へ嫁げば男子(おのこ)が生まれることもあるだろう。…あとは蒼の死を待つのみだ」
「……そういうことなのか…。蒼は物心着いた頃から龍神と暮らしていたと聞いたが、母親はどうなったんだ?今どこで、なにをしている?」
「……蒼の母親はもうおらぬ。赤子の蒼をワシの元へ連れてきたあと、自死した」
「……なんでまた…」
「人間の事情など知らぬ」
「自分が父親だってことを、蒼に話してないのは何故なんだ?」
「子が自ら他人に話し、龍神の子であると世間に知られぬためだ」
なるほど…。子供を守るためにこれまでの親たちが伏せていたのだろう。が、蒼はもう25歳だ。自分の何を話していいか、話したらいけないかの分別はつくだろう。母親のことは伏せておいた方が良さそうだ。
「蒼に、龍神が父親であることを話しても構わないか?」
「何故だ」
「蒼が自分から他人に話すことはありえないと思う。それに、親がいるというのはやっぱり心強いものだよ」
「……フン。好きにするが良い」
「母親の件は伏せておいてくれ。父親の件は蒼には俺から伝えておくよ。ありがとう」
「ワシは何千年という時を経て龍の世界を築くつもりだ。人間が滅びるまでは生かしてもらうぞ」
「蒼の親なんだ。無下にはしないよ」
「その言葉、生涯忘れるでないぞ……」
龍神はスーッと消えていった。離れていた蒼の元へ向かう。
「蒼、もういいぞ」
「わっ!」
「なにしてたんだ?」
地面には、俺らしき人物と蒼らしき人物の似顔絵が大きく描かれていた。
「ずっとこれ描いてたのか?」
「はい。暇つぶしに…」
「消すのがもったいないな。写真でも撮ってもらうか」
「い、いえ!これは消しても大丈夫です!…紙!紙に描いて家に飾りましょう!」
蒼は気恥ずかしそうにしながらザッザッと落書きを足で消し始めた。
「……龍神と話したけど、一つわかったことがあるから蒼に話すよ。まだって言ったけど、今がいいかなと思って」
本当は二つだけど、そっちは隠し通す。
蒼はゴクリと唾を飲み込んで俺の目をまっすぐ見た。
「話とは……」
「蒼、龍神はお前の父親だ」
「え……?」
蒼は拍子抜けしたかのような声と表情で狼狽えている。
「ど、どういうことですか…?龍神様が父親…?」
「龍神は人間化できるんだ。人間の子を宿させることもできる。母親…は、わからないけど、父親が龍神であることは間違いないと龍神本体から聞いた」
「龍神様が……そうか……そうですか……」
人間の子供じゃないと知りショックを受けるかと思ったが、真逆だった。
蒼の表情は目を細め口元はどこか綻んでいて、
嬉しそう……?
「私を小さな頃から育ててくれたのは龍神様です。
ずっと父親だと思ってきました。それがまさか、本当に父親だと知ることができて……嬉しいです……」
どうしてわかったんですか?と聞かれたので、氷川ヒョウガが言っていたのが引っかかっていたと答えたら納得してくれた。ふぅ。
「蒼は親のことは聞きたいとは思わないと言っていたけど、俺はやっぱり親という存在が間近にいるということは絶対心強くなることだと思ったから話したんだ。勝手なことして申し訳ないけど、俺のエゴだけど、許してくれ」
蒼は笑顔ではあるがポロポロと涙を流しながら俺に抱きついた。
「カカシ様がいなければ、こんなに近くに親が居るって知り得ませんでした。確かに心強いです。より一層龍神様を身近に感じられます。ありがとうございました」
死ねば骨も残らず龍神の血肉となる。
その契りだけはどう覆すこともできないけれど、
俺は一生蒼を大切にしようと心に誓った。
生きているうちは楽しさや嬉しさでいっぱいにしてあげよう。嬉し泣き以外で泣かせるようなことは絶対にしないで、不安にさせないで、寂しい思いをさせないで、喜んだり楽しんだりできる生き方をこれからたくさん教えてあげよう。
俺も蒼をぎゅっと抱き締めた。
「……カカシ様は、私が龍神様の子でも大丈夫ですか?」
「うん?なんにも気にしてないし、気にすることないよ」
「そうですか……カカシ様が優しい方で良かったです」
「蒼は俺が一生幸せにするよ。一緒に幸せになろう」
……無反応の蒼の顔を覗き込むと、蒼は今までにないくらい紅潮していた。
「……あ、あのっ。私なんかでいいのでしょうか?!」
おっと…。俺の言い方が悪かったようだ。いやでも、そうだな……。
「…いずれ正式にプロポーズさせてよ」
「キャーーー!!!!」
バッと俺から離れて蒼は走って去っていった。
……刺激が強すぎたかな。
俺は蒼の後を追って、ひと気のないところで発見し、捕まえて、再び抱き締めた。
「離さないからね」
蒼は小さく「はい…」と答えた。
「火影様、蒼の件で報告があります」
「!!…何か分かったことはあったか?」
「分かった、というか、まだ憶測なのですが……五代目から聞いた話になります。100年以上前から伝えられる龍神の話はしましたよね。その龍神なんですが、言い伝えによるとチャクラで人間のような姿になれるそうです。俺らで言う変化といったところでしょうか…。で、次に蒼の苗字を調べそれらしき血筋を辿ったのですが、代々生まれてくる赤子は女性のみで、自分が産んだ子供の父親が全員不詳になっています」
「……以前氷川ヒョウガという反逆者が、蒼の事を龍神と人間の間に生まれたと子供だと言っていたな……」
「噂は俺の方にも上がってきました。一般常識では考えられないことですが、辻褄は合います」
「変化の話もだけどこりゃ……結局龍神に会うしかなさそうだなぁ……」
「だと思います。俺ら人間で調べられるのはここまでが限度かと」
「ありがとう。なんとかしてみるよ」
シカマルは任務があるので出ていった。
さて、蒼にどう伝えるか……。
コンコン
「カカシ様!」
「蒼」
「任務の報告書を持ってきました!印をください!」
「うん……また取りに来て。それからさ……」
一か八か、言ってみるしかない。
「龍神と俺二人で話すことってできない?」
5秒ほどの間……。
「私には言えないことなんですか?」
「うーん、"まだ"言えない、かな。言えるようになったらちゃんと話すよ」
「それならわかりました!今日話しますか?」
「うん、お願いしようかな」
「じゃあ、夕方広い場所…演習場でお待ちしております!」
「ありがとう、よろしくね」
蒼の許可はもらった。あとは龍神が話してくれるかどうかだ。
あとは、蒼を産んだ母親の消息か……。
悶々としながら仕事をしていたら、あっという間に夕方になった。
「蒼」
「カカシ様!」
「遅れてごめんね。頼んだ側なのに」
「大丈夫ですよ!じゃ、龍神様を呼び出しますね!」
蒼はふぅ、と深呼吸して詠唱を始めた。
「龍の神よ、天の御加護を賜り大地に出でよ!」
前回同様、蒼の腹部の呪印が浮かびあがる。
巨大な龍神が現れた。
「龍神様!カカシ様が二人で話をしたいそうなので、私は離れたところにいますね!」
「……火影か…何用だ」
「…単刀直入に聞く。蒼はお前と人間の間にできた子供か?」
龍神は目を細めてプシューと息を吐いた。
「ヌシよ、ワシが人間化できることを知っているようだな」
「昔から言い伝えがあるんだ、龍神は人間のような姿になれると。それから、蒼の出生記録、先代以前の記録を辿らせてもらった。父親が不明だと」
龍神はしばらく黙り込んでいたが、ゆっくりと視線を合わせた。
「……いかにも。ワシが蒼の父親だ。代々一ノ瀬家は女しか生まれず、産まれた女は16になるとワシに嫁ぎ、子を産み、死ねばワシの血肉となる契を結んでいる。が、それは今までの過去の話。今ワシは蒼に封印されておる。嫁ぐこともなくなった。もし蒼がヌシの元へ嫁げば男子(おのこ)が生まれることもあるだろう。…あとは蒼の死を待つのみだ」
「……そういうことなのか…。蒼は物心着いた頃から龍神と暮らしていたと聞いたが、母親はどうなったんだ?今どこで、なにをしている?」
「……蒼の母親はもうおらぬ。赤子の蒼をワシの元へ連れてきたあと、自死した」
「……なんでまた…」
「人間の事情など知らぬ」
「自分が父親だってことを、蒼に話してないのは何故なんだ?」
「子が自ら他人に話し、龍神の子であると世間に知られぬためだ」
なるほど…。子供を守るためにこれまでの親たちが伏せていたのだろう。が、蒼はもう25歳だ。自分の何を話していいか、話したらいけないかの分別はつくだろう。母親のことは伏せておいた方が良さそうだ。
「蒼に、龍神が父親であることを話しても構わないか?」
「何故だ」
「蒼が自分から他人に話すことはありえないと思う。それに、親がいるというのはやっぱり心強いものだよ」
「……フン。好きにするが良い」
「母親の件は伏せておいてくれ。父親の件は蒼には俺から伝えておくよ。ありがとう」
「ワシは何千年という時を経て龍の世界を築くつもりだ。人間が滅びるまでは生かしてもらうぞ」
「蒼の親なんだ。無下にはしないよ」
「その言葉、生涯忘れるでないぞ……」
龍神はスーッと消えていった。離れていた蒼の元へ向かう。
「蒼、もういいぞ」
「わっ!」
「なにしてたんだ?」
地面には、俺らしき人物と蒼らしき人物の似顔絵が大きく描かれていた。
「ずっとこれ描いてたのか?」
「はい。暇つぶしに…」
「消すのがもったいないな。写真でも撮ってもらうか」
「い、いえ!これは消しても大丈夫です!…紙!紙に描いて家に飾りましょう!」
蒼は気恥ずかしそうにしながらザッザッと落書きを足で消し始めた。
「……龍神と話したけど、一つわかったことがあるから蒼に話すよ。まだって言ったけど、今がいいかなと思って」
本当は二つだけど、そっちは隠し通す。
蒼はゴクリと唾を飲み込んで俺の目をまっすぐ見た。
「話とは……」
「蒼、龍神はお前の父親だ」
「え……?」
蒼は拍子抜けしたかのような声と表情で狼狽えている。
「ど、どういうことですか…?龍神様が父親…?」
「龍神は人間化できるんだ。人間の子を宿させることもできる。母親…は、わからないけど、父親が龍神であることは間違いないと龍神本体から聞いた」
「龍神様が……そうか……そうですか……」
人間の子供じゃないと知りショックを受けるかと思ったが、真逆だった。
蒼の表情は目を細め口元はどこか綻んでいて、
嬉しそう……?
「私を小さな頃から育ててくれたのは龍神様です。
ずっと父親だと思ってきました。それがまさか、本当に父親だと知ることができて……嬉しいです……」
どうしてわかったんですか?と聞かれたので、氷川ヒョウガが言っていたのが引っかかっていたと答えたら納得してくれた。ふぅ。
「蒼は親のことは聞きたいとは思わないと言っていたけど、俺はやっぱり親という存在が間近にいるということは絶対心強くなることだと思ったから話したんだ。勝手なことして申し訳ないけど、俺のエゴだけど、許してくれ」
蒼は笑顔ではあるがポロポロと涙を流しながら俺に抱きついた。
「カカシ様がいなければ、こんなに近くに親が居るって知り得ませんでした。確かに心強いです。より一層龍神様を身近に感じられます。ありがとうございました」
死ねば骨も残らず龍神の血肉となる。
その契りだけはどう覆すこともできないけれど、
俺は一生蒼を大切にしようと心に誓った。
生きているうちは楽しさや嬉しさでいっぱいにしてあげよう。嬉し泣き以外で泣かせるようなことは絶対にしないで、不安にさせないで、寂しい思いをさせないで、喜んだり楽しんだりできる生き方をこれからたくさん教えてあげよう。
俺も蒼をぎゅっと抱き締めた。
「……カカシ様は、私が龍神様の子でも大丈夫ですか?」
「うん?なんにも気にしてないし、気にすることないよ」
「そうですか……カカシ様が優しい方で良かったです」
「蒼は俺が一生幸せにするよ。一緒に幸せになろう」
……無反応の蒼の顔を覗き込むと、蒼は今までにないくらい紅潮していた。
「……あ、あのっ。私なんかでいいのでしょうか?!」
おっと…。俺の言い方が悪かったようだ。いやでも、そうだな……。
「…いずれ正式にプロポーズさせてよ」
「キャーーー!!!!」
バッと俺から離れて蒼は走って去っていった。
……刺激が強すぎたかな。
俺は蒼の後を追って、ひと気のないところで発見し、捕まえて、再び抱き締めた。
「離さないからね」
蒼は小さく「はい…」と答えた。