なんでもない、ただの愛
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は護衛任務だ。シカマルと二人で、火の国の大名を水の国まで送り、帰りも火の国まで送る重要任務。
「ーーーマジで大変だったんだからな」
「え?何が?」
「火影様だよ。俺が行ったほうがいいのかなとか、シカマル代わってくれないかとか、あの人の過保護っぷりに呆れたよ」
「あーーー……まぁ、シカトでいいよ」
「火影相手にシカトなんてできるかっつーの」
「…うちの人がお世話になりました」
「ほんとだよ、まったく」
めんどくせぇなぁ、と言いながらもちゃんと断ってくれたシカマルには感謝だ。あの人の過保護はいつまで経っても改善しちゃくれない。今日なんて一人での任務じゃないのに、シカマルの代わりにいこうとしていた。私はそこまで子供じゃない。正直舐めないでほしいくらいだ。私の強さの証明はしたはずなのに。
「はぁ…ありがとねシカマル。あの人…カカシ様ってちょっと度が過ぎるところがあるから…今度ご飯奢るよ」
「飯かぁ…飯よりも忍具がいいなぁ。新しいポシェット欲しいんだよ」
シカマルとは修行のおかげでラフに話せる関係になった。暗部でも気楽に話せる人はいるけど、やっぱり仕事の話ばかりになるので、こうして仕事以外の話ができる人が出来て嬉しい。
「いいよ。この任務が終わったら買いに行こうか。私も新しい靴欲しいんだよね」
「決まりだな!」
シカマルが嬉しそうにしているのが珍しい。とりあえずまずはこの任務をこなさなきゃ。
大名は全部で四人。駕籠で運ぶのでシカマルと前後に別れて護衛する。
「大名様、あの森を抜けたら水の国ですよ」
顔はよく見えないが、それとなく話しかけていないと大名も暇で仕方がないだろう。
大名も駕籠の隙間から景色を覗いてるのがわかる。
「そなた、一ノ瀬蒼と言ったな」
「?はい、そうですよ」
「くノ一風情が、ワシらの護衛が務まるとは思えん。ワシらに傷一つでもつけたら首を跳ねられるつもりでいろ」
いつ言われるかと思ったらこんな道の途中で…まるで今から敵が襲ってきて大名に傷をつけるのが決まってるかのような言い草だ。
森の道、風が吹く中、そんな事を思っていたら、最悪なことに予想が的中した。
「その駕籠に乗ってるのはお偉いさん方だよなぁ?!」
…山賊だ。道のはずれから私たちを尾行してきたとみた。人数は五人。
「はぁ…誰の差し金だ。今身を引けばなかったことにしてやる」
「はぁ?!女のくせに、生意気だなあ」
「カシラ、この女俺らで回しましょうぜ!」
「そいつはいい!カシラ、この女だけ拘束して連れて帰りましょう!」
ーーー話がトントン拍子で進みすぎている。大名の発言、山賊の登場、私だけを連れ去る算段。
これはーーー。
「おい、大名共、こいつらはお前らの差し金か」
「貴様…!口の利き方に気をつけろ!我は大名ぞ!」
「はぁ…女だからと言って何が気に食わないかと思ったら、こんなことして…お望みに反するかもしれませんが、傷一つ付けずに片付けますよ」
「貴様にワシらを守れるものか!おい!もう一人の護衛!そちがワシらを守れ!戦え!」
「何のために二人いると思ってるんですか…蒼!やるぞ!」
カプセルを使いたいが、五人バラバラにいて囲うことができない。
ならば…。
「龍遁・氷龍舞華!」
敵を足止めし、さらに攻撃を与える。
「龍遁・雷龍舞華!」
敵が失神した。
「シカマル!」
シカマルが印を結ぶ…あれは…
「影首縛りの術!」
奈良家秘伝の技だ。いいなぁ、あの術はすごく暗殺に向いている。私も扱えるようになりたい。
「ぐぅ………かはぁっ」
「くそっ、抵抗された。奴ら普通の山賊じゃねぇぞ!」
元忍、といったところか…。
「龍遁・心炎龍爆!」
心炎龍爆は内から相手の心臓に龍のチャクラを植え付け爆発させる必中必殺の技。ただしかなりのチャクラを消費するので五人まとめて技をぶつけることはできない。
「な、なんだ今の術は?!」
「カシラァ!こいつ普通じゃねぇです!」
「一人やられたか…くそっ」
「おい、お前ら」
全員の視線が私に向けられる。
「龍金眼」
全員の動きが固まる。
「な、なんじゃこれは…おい、山賊共、なぜ動かぬ」
「動けねぇんだよ!くそ!なんだコイツは!」
「やはり大名の依頼か。どいつだ?どいつから依頼があった」
「ぐ…四人全員だよ…!くノ一に守られるのは癪だから襲えって。言ったから、助けてくれ!」
「誰が助けると言った?シカマル」
「影首縛りの術!」
「ぐわ……くっ…………………」
「カ、カシラァ……………」
四人の息が途絶えた。残るは…。
「おい、大名共。どういうつもりか話してもらおうか」
「さっきから貴様、口の利き方に気をつけろ!」
「龍金眼」
大名たちの動きが止まる。
「くっ…なぜ動かん…」
「話せば命は助けてやる。どいつでもいい、なぜこのようなことを企んだのか。話さないなら全員殺すぞ」
ドスの効いた声が、大名たちを震わせる。
「……っ、ご、護衛をくノ一に任せたことに納得がいかなかったからじゃ!」
一人の大名が口を開いた。
「我々大名にくノ一を捧げることすなわち、我々の命の危機があることを火影に知らしめるために山賊を雇った!」
「我々をくノ一に任せるとはバカにしているとしか思えん!軽薄な判断だ!」
「そうじゃ!くノ一など信用出来ん!非力で薄情で役に立たん!」
次から次へと大名が口を割る。
「その山賊を足止めし、死へと導いたのは誰だ?」
大名達が目を合わせず口を瞑る。なんと都合のいい頭をしているんだ。
「今まさに大名の命も脅かしているのは誰だ?」
「…っ、わ、悪かった!だから命だけは助けてくれ!」
「詫びる!悪かった!殺さないでくれ!」
「すまなかった!助けてくれ!」
「悪いと思っている!二度とそなたをバカにしたりなどしない!」
「……わかればよろしい」
「蒼…こんなことしたらお前にも処分が下されるぞ」
「私は腹が立った。私を貶めるためにこのような企みを図ったことに。決して屈さない」
「……とりあえず水の国まで行くか」
こうして大名を無事水の国まで送り、帰りも何事もなく火の国まで帰した。
…
…
翌日。
「蒼……呼ばれた理由、わかる?」
カカシ様が項垂れた様子で、眉を下げながらはぁ、とため息を着く。
「大名からクレームがきてんのよ。口の利き方が悪いって」
あいつら…自分たちがしたことは隠して私の言動だけ火影…カカシ様にチクるなんて、何処までも意地が悪いやつらだ。
「本来なら謹慎二週間、と言いたいところだけど、シカマルから報告がきている」
「シカマルから?…」
「今回大名が企てた山賊襲来の件だよ」
「あぁ…ご存知だったんですね。私が言い訳しても無駄だと思ったので報告はしませんでした。でもシカマルが…」
「そ。色々聞いたよ。大変だったね。」
「じゃあ、謹慎は…!」
「何かしら処分を下さないと、大名達が納得しないからね。謹慎一週間を命じる」
「そ、そんなぁ…!!!」
「大名にも今回の件、認知していると話しておくよ。まぁ、たまの休暇だと思って休んでて」
「うう〜……訓練は!修行は…!修行ならいいですか!!」
「ん〜、シカマルか俺相手だったらいいよ。それ以外はダメ」
「わかりました!じゃ、失礼します!」
ぺこりと頭を下げ火影室をあとにした。
修行ができるだけ良かった。一週間もなにもしないと体が訛ってしまう。明日早速シカマルについて貰おう。影首縛りの術を直に受けてみたい。
それから…龍遁の秘伝の術を受けてもらいたい。これはカカシ様に頼もう。
謹慎になったけど、色々試すぞ!!
この日はシカマルの帰りを待って、二人で忍具専門店に行った。
「ーーーマジで大変だったんだからな」
「え?何が?」
「火影様だよ。俺が行ったほうがいいのかなとか、シカマル代わってくれないかとか、あの人の過保護っぷりに呆れたよ」
「あーーー……まぁ、シカトでいいよ」
「火影相手にシカトなんてできるかっつーの」
「…うちの人がお世話になりました」
「ほんとだよ、まったく」
めんどくせぇなぁ、と言いながらもちゃんと断ってくれたシカマルには感謝だ。あの人の過保護はいつまで経っても改善しちゃくれない。今日なんて一人での任務じゃないのに、シカマルの代わりにいこうとしていた。私はそこまで子供じゃない。正直舐めないでほしいくらいだ。私の強さの証明はしたはずなのに。
「はぁ…ありがとねシカマル。あの人…カカシ様ってちょっと度が過ぎるところがあるから…今度ご飯奢るよ」
「飯かぁ…飯よりも忍具がいいなぁ。新しいポシェット欲しいんだよ」
シカマルとは修行のおかげでラフに話せる関係になった。暗部でも気楽に話せる人はいるけど、やっぱり仕事の話ばかりになるので、こうして仕事以外の話ができる人が出来て嬉しい。
「いいよ。この任務が終わったら買いに行こうか。私も新しい靴欲しいんだよね」
「決まりだな!」
シカマルが嬉しそうにしているのが珍しい。とりあえずまずはこの任務をこなさなきゃ。
大名は全部で四人。駕籠で運ぶのでシカマルと前後に別れて護衛する。
「大名様、あの森を抜けたら水の国ですよ」
顔はよく見えないが、それとなく話しかけていないと大名も暇で仕方がないだろう。
大名も駕籠の隙間から景色を覗いてるのがわかる。
「そなた、一ノ瀬蒼と言ったな」
「?はい、そうですよ」
「くノ一風情が、ワシらの護衛が務まるとは思えん。ワシらに傷一つでもつけたら首を跳ねられるつもりでいろ」
いつ言われるかと思ったらこんな道の途中で…まるで今から敵が襲ってきて大名に傷をつけるのが決まってるかのような言い草だ。
森の道、風が吹く中、そんな事を思っていたら、最悪なことに予想が的中した。
「その駕籠に乗ってるのはお偉いさん方だよなぁ?!」
…山賊だ。道のはずれから私たちを尾行してきたとみた。人数は五人。
「はぁ…誰の差し金だ。今身を引けばなかったことにしてやる」
「はぁ?!女のくせに、生意気だなあ」
「カシラ、この女俺らで回しましょうぜ!」
「そいつはいい!カシラ、この女だけ拘束して連れて帰りましょう!」
ーーー話がトントン拍子で進みすぎている。大名の発言、山賊の登場、私だけを連れ去る算段。
これはーーー。
「おい、大名共、こいつらはお前らの差し金か」
「貴様…!口の利き方に気をつけろ!我は大名ぞ!」
「はぁ…女だからと言って何が気に食わないかと思ったら、こんなことして…お望みに反するかもしれませんが、傷一つ付けずに片付けますよ」
「貴様にワシらを守れるものか!おい!もう一人の護衛!そちがワシらを守れ!戦え!」
「何のために二人いると思ってるんですか…蒼!やるぞ!」
カプセルを使いたいが、五人バラバラにいて囲うことができない。
ならば…。
「龍遁・氷龍舞華!」
敵を足止めし、さらに攻撃を与える。
「龍遁・雷龍舞華!」
敵が失神した。
「シカマル!」
シカマルが印を結ぶ…あれは…
「影首縛りの術!」
奈良家秘伝の技だ。いいなぁ、あの術はすごく暗殺に向いている。私も扱えるようになりたい。
「ぐぅ………かはぁっ」
「くそっ、抵抗された。奴ら普通の山賊じゃねぇぞ!」
元忍、といったところか…。
「龍遁・心炎龍爆!」
心炎龍爆は内から相手の心臓に龍のチャクラを植え付け爆発させる必中必殺の技。ただしかなりのチャクラを消費するので五人まとめて技をぶつけることはできない。
「な、なんだ今の術は?!」
「カシラァ!こいつ普通じゃねぇです!」
「一人やられたか…くそっ」
「おい、お前ら」
全員の視線が私に向けられる。
「龍金眼」
全員の動きが固まる。
「な、なんじゃこれは…おい、山賊共、なぜ動かぬ」
「動けねぇんだよ!くそ!なんだコイツは!」
「やはり大名の依頼か。どいつだ?どいつから依頼があった」
「ぐ…四人全員だよ…!くノ一に守られるのは癪だから襲えって。言ったから、助けてくれ!」
「誰が助けると言った?シカマル」
「影首縛りの術!」
「ぐわ……くっ…………………」
「カ、カシラァ……………」
四人の息が途絶えた。残るは…。
「おい、大名共。どういうつもりか話してもらおうか」
「さっきから貴様、口の利き方に気をつけろ!」
「龍金眼」
大名たちの動きが止まる。
「くっ…なぜ動かん…」
「話せば命は助けてやる。どいつでもいい、なぜこのようなことを企んだのか。話さないなら全員殺すぞ」
ドスの効いた声が、大名たちを震わせる。
「……っ、ご、護衛をくノ一に任せたことに納得がいかなかったからじゃ!」
一人の大名が口を開いた。
「我々大名にくノ一を捧げることすなわち、我々の命の危機があることを火影に知らしめるために山賊を雇った!」
「我々をくノ一に任せるとはバカにしているとしか思えん!軽薄な判断だ!」
「そうじゃ!くノ一など信用出来ん!非力で薄情で役に立たん!」
次から次へと大名が口を割る。
「その山賊を足止めし、死へと導いたのは誰だ?」
大名達が目を合わせず口を瞑る。なんと都合のいい頭をしているんだ。
「今まさに大名の命も脅かしているのは誰だ?」
「…っ、わ、悪かった!だから命だけは助けてくれ!」
「詫びる!悪かった!殺さないでくれ!」
「すまなかった!助けてくれ!」
「悪いと思っている!二度とそなたをバカにしたりなどしない!」
「……わかればよろしい」
「蒼…こんなことしたらお前にも処分が下されるぞ」
「私は腹が立った。私を貶めるためにこのような企みを図ったことに。決して屈さない」
「……とりあえず水の国まで行くか」
こうして大名を無事水の国まで送り、帰りも何事もなく火の国まで帰した。
…
…
翌日。
「蒼……呼ばれた理由、わかる?」
カカシ様が項垂れた様子で、眉を下げながらはぁ、とため息を着く。
「大名からクレームがきてんのよ。口の利き方が悪いって」
あいつら…自分たちがしたことは隠して私の言動だけ火影…カカシ様にチクるなんて、何処までも意地が悪いやつらだ。
「本来なら謹慎二週間、と言いたいところだけど、シカマルから報告がきている」
「シカマルから?…」
「今回大名が企てた山賊襲来の件だよ」
「あぁ…ご存知だったんですね。私が言い訳しても無駄だと思ったので報告はしませんでした。でもシカマルが…」
「そ。色々聞いたよ。大変だったね。」
「じゃあ、謹慎は…!」
「何かしら処分を下さないと、大名達が納得しないからね。謹慎一週間を命じる」
「そ、そんなぁ…!!!」
「大名にも今回の件、認知していると話しておくよ。まぁ、たまの休暇だと思って休んでて」
「うう〜……訓練は!修行は…!修行ならいいですか!!」
「ん〜、シカマルか俺相手だったらいいよ。それ以外はダメ」
「わかりました!じゃ、失礼します!」
ぺこりと頭を下げ火影室をあとにした。
修行ができるだけ良かった。一週間もなにもしないと体が訛ってしまう。明日早速シカマルについて貰おう。影首縛りの術を直に受けてみたい。
それから…龍遁の秘伝の術を受けてもらいたい。これはカカシ様に頼もう。
謹慎になったけど、色々試すぞ!!
この日はシカマルの帰りを待って、二人で忍具専門店に行った。