なんでもない、ただの愛
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水の国に行くには結構時間がかかる。
と思っていたのだが…
「龍神様を呼びましょう」
こんなことで龍神を召喚していいのか?前のタツ朗では確かに少し時間がかかりそうだが…。
「蒼…それはさすがに龍神に失礼では?仮にも龍の神なんだし…」
「そうでもないですよ。龍神様も久しぶりに外の空気を吸いたいと思いますし」
「そんな久しぶりにペットの散歩に行くみたいな…」
「大丈夫ですよ!じゃ、召喚しますね!」
言うや否や、蒼は呪文のようなものを唱え始めた。
「龍の神よ、天の御加護を賜り大地に出でよ!」
蒼の腹部の呪印が浮かびあがり、大きな龍神が現れた。
以前のように、〇%と言わず、蒼の体から龍に変化する訳でも無く、完全に切り離された状態で召喚された。
「…蒼か」
「はい!完全体ではお久しぶりです、龍神様!」
「久しいな。我を召喚したということは、なにか頼みごとがあるのだろう」
「はい!今ここは火の国です。水の国までひとっ飛びしてほしくて」
「……それだけか?」
「それだけです!」
……暫しの沈黙。やっぱり龍神に頼むようなことじゃないだろう。
「かかっ!さすが蒼だな。この我を移動手段に使うとは」
お?なんか機嫌が良さそうだぞ。
「この方は火影様です。この方も一緒にお願いします」
「火影…名は」
「はたけカカシと申します」
なんだろう、この俺に対してだけの威圧感は。
「蒼よ、この者とはどういう関係だ」
「どっ…か…えと…恋人同士です…」
再び龍神の視線が俺に向けられた。
「お前に蒼を守るだけの技量があるか?」
「…全力で守り抜いてみせます」
「や、任務的にお守りするのは私の方なんですけどね!」
「ふん…まぁ良かろう。再び我が召喚された際には、お前の力を見させてもらうぞ」
「もう!龍神様!そんな挑発しないでください!カカシ様は充分お強いんですよ!」
「蒼、お前は強い。相方になるにも蒼と同等、それ以上の力があるものしか我は許さん」
父親かッ!
でも16年も育ててきた大事な子供だもんな。
ぽっと出の男に取られるのは納得できないよな。
でも蒼より強いやつじゃないとって…俺に務まるのか?
いかん、そんなことより今は任務だ。
「2人とも、乗れ」
「よろしくお願いします!龍神様!」
「よろしくお願いします」
時間は一瞬だった。タイムリープでも使ったのかというくらいすぐに着いた。
「龍神様!ありがとうございました!」
「移動のために出てきてくれてありがとうございました」
「次に会う時はそなたの力、見させてもらうぞ。はたけカカシ」
「はい。全力で戦わさせていただきます」
「フン。じゃあな、蒼」
「はい!また今度!」
そうして龍神は消えていった。
「ほんとに良かったのかな…あんな扱いして…」
「龍神様嬉しそうでしたよ?大丈夫です」
「嬉しそうって…俺かなり挑発されてたけど」
「まぁ、なるようになりますよ!」
「前から思ってたけど蒼って戦いの時以外思考が浅くなるよね」
ガーーーンとした顔をされた。青ざめ、震え、俺と目を合わせない。
「わ…私に至らぬ点がございましたらなんなりとお申し付けください…極刑も甘んじて受けいれます」
おいおい、事が大きくなっているぞ。
「別に悪く言ってるわけじゃない。楽観的だという意味だよ」
今度は向日葵が咲いたかのような明るく晴れやかな顔になった。
「私は悩みをあまり引きずりません!自分のいいところだと思っています!」
「うんうん、俺は好きだよ、そういうところ」
「カカシ様!任務中に好きとか言わないでください!心臓が弱まります!」
なんか扱いにくいか…?いや、純粋に照れてるんだろう。そこがまた可愛い。Good。
「さて、水の国につきました。水影様に会いに行きますか」
「そうだな。事前に手紙を送っているから、ことの真相を分かってはいると思う」
見張りに事情を話し、
俺と蒼は水影のいる水影室へ案内された。
「カカシ殿、久しぶりですね」
「水影様も、お元気そうで」
水影の目線が蒼に向く。
「彼女は護衛です。俺が霧隠れの抜け忍に攫われた時も率先して戦ってくれました」
「そうですか…それで、今回の主犯である霧隠れの抜け忍たちはどうなりましたか?」
「水影様…ここは私が。真相を吐かせ私の手で全員処刑しました。こちらの一存で、申し訳ございません」
「よいのです。里を抜けた時点で敵、生かす理由もありません」
「そういえば、僕を攫ったときに妙な箱を使っていました。目が合うと、箱に収容され身動きがとれなくなるよです」
「それは本当ですか?禁術箱…秘箱は、代々伝わる水影の秘伝の忍具です。何故それが抜け忍の手に…」
「細かいことはわかりませんが、おそらく水影様に近い人物が秘箱のありかをこの部屋で見つけ、収容されていた建物までを抜け忍に伝えたのでしょう」
「つまり…私のそばにいる誰かが抜け忍と手を組んで秘箱を盗んだと…?」
「おそらくは。心当たりはありませんか?」
「…1人、私の補佐で優秀な輩がいた。しかしある時を境に、忍者を辞めると言って去っていった。その物なら、秘箱の場所も知っていたかもしれない」
「…見た目に特徴はありますか?」
「上背のある、赤い髪をした男だった。名前は水野チカラ」
「私が処刑した人物にそのような者はいなかったですね」
「もしかしたら、指示だけをだして自分は身を隠し、抜け忍をコマとして扱っているのでは?」
「さすがカカシ様!私もそう思いました!」
「そうとなれば捜索願をだすしかない…」
「あの、赤髪の人が持っていた道具などありますか?」
「額当てがある…匂いを辿れるのですか?」
「はい。カカシ様に犬を口寄せしてもらって匂いを辿らせます」
あれ、そーなの?前みたいにタツ朗に頼まないのか?
「そうか…なら、よろしく頼みます」
「はい。ありがとうございます。失礼します」
パタン、と扉を閉めて、俺と蒼の2人になった。
「今回はタツ朗は使わないのか?」
「いえ、使います。ただ、龍の人間だと思われないようにしたかったんです」
何か事情があるのか…?龍を扱うことを知られてはいけない理由が…。
「なぜだという顔をしていますね。龍神の子という噂は、暗部内だけで広まっていました。それがもし外に出てしまうと、関係各所から警戒されかねないんです。得体の知れない人間。仲間なのか敵なのか。だから私は敵は生かさず殺します」
口をわらないようにするため、か…。相変わらず殺戮になると冷静というか恐怖すら感じるな。人が変わったようになる。龍神はこの子をどのように育てていたんだ?
暗部はこの子に何を教えたんだ?謎は深まるばかりだな…。
「とりあえず、額当ての匂いをタツ朗に嗅がせて敵を追いましょう」
口寄せの術!と言ってタツ朗を召喚した。
「タツ朗、今回もお願い。はい、コーラだよ」
「話がはええな!任せろ!」
俺と蒼はタツ朗に乗り街で人目がつかないように上空を飛行した。
「クンクン…こいつ、まだ里にいるぜ!」
「ほんと?!辿ってくれる?」
「行くぞ!」
向かう先は、赤髪の男、水野チカラの場所!
と思っていたのだが…
「龍神様を呼びましょう」
こんなことで龍神を召喚していいのか?前のタツ朗では確かに少し時間がかかりそうだが…。
「蒼…それはさすがに龍神に失礼では?仮にも龍の神なんだし…」
「そうでもないですよ。龍神様も久しぶりに外の空気を吸いたいと思いますし」
「そんな久しぶりにペットの散歩に行くみたいな…」
「大丈夫ですよ!じゃ、召喚しますね!」
言うや否や、蒼は呪文のようなものを唱え始めた。
「龍の神よ、天の御加護を賜り大地に出でよ!」
蒼の腹部の呪印が浮かびあがり、大きな龍神が現れた。
以前のように、〇%と言わず、蒼の体から龍に変化する訳でも無く、完全に切り離された状態で召喚された。
「…蒼か」
「はい!完全体ではお久しぶりです、龍神様!」
「久しいな。我を召喚したということは、なにか頼みごとがあるのだろう」
「はい!今ここは火の国です。水の国までひとっ飛びしてほしくて」
「……それだけか?」
「それだけです!」
……暫しの沈黙。やっぱり龍神に頼むようなことじゃないだろう。
「かかっ!さすが蒼だな。この我を移動手段に使うとは」
お?なんか機嫌が良さそうだぞ。
「この方は火影様です。この方も一緒にお願いします」
「火影…名は」
「はたけカカシと申します」
なんだろう、この俺に対してだけの威圧感は。
「蒼よ、この者とはどういう関係だ」
「どっ…か…えと…恋人同士です…」
再び龍神の視線が俺に向けられた。
「お前に蒼を守るだけの技量があるか?」
「…全力で守り抜いてみせます」
「や、任務的にお守りするのは私の方なんですけどね!」
「ふん…まぁ良かろう。再び我が召喚された際には、お前の力を見させてもらうぞ」
「もう!龍神様!そんな挑発しないでください!カカシ様は充分お強いんですよ!」
「蒼、お前は強い。相方になるにも蒼と同等、それ以上の力があるものしか我は許さん」
父親かッ!
でも16年も育ててきた大事な子供だもんな。
ぽっと出の男に取られるのは納得できないよな。
でも蒼より強いやつじゃないとって…俺に務まるのか?
いかん、そんなことより今は任務だ。
「2人とも、乗れ」
「よろしくお願いします!龍神様!」
「よろしくお願いします」
時間は一瞬だった。タイムリープでも使ったのかというくらいすぐに着いた。
「龍神様!ありがとうございました!」
「移動のために出てきてくれてありがとうございました」
「次に会う時はそなたの力、見させてもらうぞ。はたけカカシ」
「はい。全力で戦わさせていただきます」
「フン。じゃあな、蒼」
「はい!また今度!」
そうして龍神は消えていった。
「ほんとに良かったのかな…あんな扱いして…」
「龍神様嬉しそうでしたよ?大丈夫です」
「嬉しそうって…俺かなり挑発されてたけど」
「まぁ、なるようになりますよ!」
「前から思ってたけど蒼って戦いの時以外思考が浅くなるよね」
ガーーーンとした顔をされた。青ざめ、震え、俺と目を合わせない。
「わ…私に至らぬ点がございましたらなんなりとお申し付けください…極刑も甘んじて受けいれます」
おいおい、事が大きくなっているぞ。
「別に悪く言ってるわけじゃない。楽観的だという意味だよ」
今度は向日葵が咲いたかのような明るく晴れやかな顔になった。
「私は悩みをあまり引きずりません!自分のいいところだと思っています!」
「うんうん、俺は好きだよ、そういうところ」
「カカシ様!任務中に好きとか言わないでください!心臓が弱まります!」
なんか扱いにくいか…?いや、純粋に照れてるんだろう。そこがまた可愛い。Good。
「さて、水の国につきました。水影様に会いに行きますか」
「そうだな。事前に手紙を送っているから、ことの真相を分かってはいると思う」
見張りに事情を話し、
俺と蒼は水影のいる水影室へ案内された。
「カカシ殿、久しぶりですね」
「水影様も、お元気そうで」
水影の目線が蒼に向く。
「彼女は護衛です。俺が霧隠れの抜け忍に攫われた時も率先して戦ってくれました」
「そうですか…それで、今回の主犯である霧隠れの抜け忍たちはどうなりましたか?」
「水影様…ここは私が。真相を吐かせ私の手で全員処刑しました。こちらの一存で、申し訳ございません」
「よいのです。里を抜けた時点で敵、生かす理由もありません」
「そういえば、僕を攫ったときに妙な箱を使っていました。目が合うと、箱に収容され身動きがとれなくなるよです」
「それは本当ですか?禁術箱…秘箱は、代々伝わる水影の秘伝の忍具です。何故それが抜け忍の手に…」
「細かいことはわかりませんが、おそらく水影様に近い人物が秘箱のありかをこの部屋で見つけ、収容されていた建物までを抜け忍に伝えたのでしょう」
「つまり…私のそばにいる誰かが抜け忍と手を組んで秘箱を盗んだと…?」
「おそらくは。心当たりはありませんか?」
「…1人、私の補佐で優秀な輩がいた。しかしある時を境に、忍者を辞めると言って去っていった。その物なら、秘箱の場所も知っていたかもしれない」
「…見た目に特徴はありますか?」
「上背のある、赤い髪をした男だった。名前は水野チカラ」
「私が処刑した人物にそのような者はいなかったですね」
「もしかしたら、指示だけをだして自分は身を隠し、抜け忍をコマとして扱っているのでは?」
「さすがカカシ様!私もそう思いました!」
「そうとなれば捜索願をだすしかない…」
「あの、赤髪の人が持っていた道具などありますか?」
「額当てがある…匂いを辿れるのですか?」
「はい。カカシ様に犬を口寄せしてもらって匂いを辿らせます」
あれ、そーなの?前みたいにタツ朗に頼まないのか?
「そうか…なら、よろしく頼みます」
「はい。ありがとうございます。失礼します」
パタン、と扉を閉めて、俺と蒼の2人になった。
「今回はタツ朗は使わないのか?」
「いえ、使います。ただ、龍の人間だと思われないようにしたかったんです」
何か事情があるのか…?龍を扱うことを知られてはいけない理由が…。
「なぜだという顔をしていますね。龍神の子という噂は、暗部内だけで広まっていました。それがもし外に出てしまうと、関係各所から警戒されかねないんです。得体の知れない人間。仲間なのか敵なのか。だから私は敵は生かさず殺します」
口をわらないようにするため、か…。相変わらず殺戮になると冷静というか恐怖すら感じるな。人が変わったようになる。龍神はこの子をどのように育てていたんだ?
暗部はこの子に何を教えたんだ?謎は深まるばかりだな…。
「とりあえず、額当ての匂いをタツ朗に嗅がせて敵を追いましょう」
口寄せの術!と言ってタツ朗を召喚した。
「タツ朗、今回もお願い。はい、コーラだよ」
「話がはええな!任せろ!」
俺と蒼はタツ朗に乗り街で人目がつかないように上空を飛行した。
「クンクン…こいつ、まだ里にいるぜ!」
「ほんと?!辿ってくれる?」
「行くぞ!」
向かう先は、赤髪の男、水野チカラの場所!